“聖樹のパン展” 小樽のパンから広がる世界

 市立小樽文学館(亀井志乃館長)で、小樽を舞台にしたハートフルストーリー「聖樹のパン展-小樽のパンから広がる世界!」が、4月3日(土)~5月5日(水・祝)の日程で開催されている。

 

 聖樹のパンは、2015(平成27)年8月から、ヤングガンガン誌に連載開始されたコミックで、自信のないパン職人ほしの聖樹が、小樽のベーカリーショップで働き、美味しいパンで人々を幸せにして自信を取り戻し成長するストーリー。

 

 原作者の山花典之氏は、小樽出身とあって小樽を知る人ならではの風景を盛り込み、たはかし慶行氏による作画で小樽の空気感を的確に再現し、多くの人に支持されている。

 

 同展では、昨年2月に同館に寄贈された原画25点をはじめ、この企画展のために書き下ろした、未発表の中心キャラクターの原画や過去の作品の原画、小樽図書館寄贈の貴重なネーム稿など、ファンはもちろん、市民にも充分楽しめるものとなっている。

 

 ネーム稿は、絵で描く下書きのようなもので、主人公の名前やタイトルにも変化があったことを知ることができる貴重なもの。

 

 桜小学校時代、書いたマンガを友だち同士で回し読みしていた頃から、才能が見え隠れし、今回その当時の作品も公開された。

 

 山花氏の原作・作画作品の「オレンジ屋根の小さな家」の原画では、データ入力以前の紙が貼られた、今となっては珍しい原稿も興味深く、4月24日(土)発売予定の最新版11巻の表紙も見ることができる。

 

 小樽には古くからパン屋が多く、小林多喜二の伯父創立のパン店「小林三星堂」に関してや、パン製造業の年表、現在あるパン屋店主による滅多に聞けないインタビューも面白い。

 

 亀井館長は、「聖樹のパンの世界を、原画を通して楽しんでもらいたい。パンから、このようなストーリーやドラマなど世界が広がるのだと思った。小樽のパン屋の歴史や今のパン屋についても目を向け発見してもらい」と話した。

 

 聖樹のパン-小樽のパンから広がる世界!-

 4月3(土)~5月5日(水・祝)9:30~17:00(入館16:30)

 入館料:一般300円、市内高校生・70歳以上150円、中学生以下無料

 市立小樽文学館(色内1)

 

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