小樽市消防本部(花園2)は、2020(令和2)年1月1日~12月31日の火災・救急・救助の3項目に分けた発生状況を、2021(令和3)年1月12日(火)に発表した。
火災件数は昨年同様の39件だったが、建物火災が2019(令和元)年より3割減の20件で、一昨年異例の9人だった死者については、12月に1人の焼死者があったが大幅に減少。同本部でも火災予防運動に力を入れてきた。
一昨年より増えたのは、事故や故障・改造による車両火災が3件増の7件、ゴミ集積場などその他の火災が7件増の12件だった。
建物火災件数は10件少なかったが、損害額は16,027千円増の45,924千円と5割も増えている。
救急では、出動件数が年々増加傾向にあったが、2012(平成24)年に6,044件と依頼が6,000件を超え、2020(令和2)年は9年ぶりに6,000件を下回った。
2019(令和元)年より784件減の5,864件で、搬送人員数も676人減の5,331人と減少。高齢化が進み、65歳以上の搬送が7割以上を占めている。
コロナ禍で外出自粛したため、就業制限やイベントが中止となり、人の流れが減少したことや、マスク着用・うがい・手洗いに注意することで、コロナ以外の感染症を防ぐことができたのが、出動件数が減少した要因と考えられる。
発熱外来や保健所などで早期に対応し、相談できたことなどによるものと思われ、この減少傾向は、市内だけではなく全国各地で見られるという。
CPA(心肺機能停止)・心肺停止していた人を搬送した数は147人で、そのうち1ヶ月生存した人は7人、社会復帰は2人だった。
救助出動件数は、2019(令和元)年より48件減の92件(前年比65.7%)。火災・水難事故・機械事故・建物事故・その他においても減少したが、特に誤報を含む落雪事故が23件減の3件だった。
安否確認を含む建物事故の減少や雪が少なかったことが要因と考えら、出動件数が減少したといういことは、市民の安全が守られていることなるという。
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