小樽市消防本部(花園2)は、新型コロナウイルス感染症の陽性患者(疑いを含む)を搬送するためのアイソレータを5台導入し、12月15日(火)の運用開始する。
同本部車庫内で、14日(月)10:00から、防護服姿の救急隊員3名による取り扱いデモンストレーションが行われた。
アイソレータは、組立式のカプセル型(透明塩化ビニールで長さ190cm・幅52cm・高さ62.5cm・約13kg)で、カプセル内を陰圧に保つことで、患者の呼気及び飛沫に含まれる感染源の拡散を防止するとともに、内部の空気は特殊フィルタ殺菌装置を介して排出されるため、2次感染防止を図ることができ、安全な搬送が可能となる。
同市救急隊員が配置されている5署所すべてに配備され、後志管内に先駆けての運用となる。主に病院から病院への転院搬送に使用され、2020(令和2)年は2月から11月末まで29件の搬送事例があった。
今回の導入により、救急隊員及び同乗者の感染リスクを軽減し、救急要請を受けてから出動するまでの準備時間を短縮、救急出動後の消毒作業も短縮できる利点がある。
運用後は、出動要請を受けると、各消防署所で組み立ててからストレッチャーにそのまま装着し、救急車に乗せて出動。
関谷寿救急課長は、「こらから、ますます新型コロナウイルス感染症の患者の搬送が予想され、救急隊員・同乗者の安全安心を確保するためにアイソレータを導入した。
陰圧となっているため、狭い救急車内でのウイルスの拡散を防ぎ、隊員や同乗者の感染防止に繋がる。簡易的で短時間での組立が可能で、医療機関から医療機関への転移搬送に活用する。
出動については、保健所から搬送依頼があった場合、市内から市外・札幌・後志圏内に搬送する。狭いボックスでの搬送となるが感染リスクを減らすため、市民に理解と協力をお願いしたい」と述べた。
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