一般社団法人全国食の甲子園協会(藤田志穂会長)では、第9回ご当地絶品うまいもん甲子園に向けて、9月9日(水)の北海道エリア選抜大会で、5校の中から北海道小樽水産高等学校が優勝し、10月31日(土)の決勝大会進出を決めた。
キリンビバレッジ株式会社は、決勝大会進出を決めた学校へプロの料理人を派遣し、全国大会へ向けてのメニューのブラッシュアップを目的とした「キリンチャレンジキッチン」を支援。
同校でも、9月25日(金)14:00から、ホテル日航札幌の山本真樹副総料理長が講師を務め、チャレンジキッチンを行なった。
同大会は、全国の高校生が日本の「食」や「食材」、「食文化」の素晴らしさや奥深さを理解し、地域の食材を創意工夫して調理した地元看板メニュー日本一を決めるコンテスト。今年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、リモート審査で行われた。
同校からは、漁業実習で捕獲した小さめのカレイを使った「カレイうどん」を考案。カレイの出汁が美味しいと高評価を受け、僅差で選ばれ、第3回目に続き、6年ぶりの決勝進出となった。
海洋開発や海洋の利用に関する知識と技術を習得させ、海洋を核とした産業に従事する技術者を育成する海洋漁業科海洋コース3年の宮腰凛さんと三上唯さんと中村海斗さんが、6月から試作を重ねメニューを発案。
小樽近郊の海へ漁業実習に出かけ、春から夏にかけて獲れる商品価値の低い小さなカレイを使い、うどんの生地に、ミキサーで粉砕した粉やすり身を練りこみ、もちもちとした食感と喉越しを良くすることに成功。
出汁は、小樽の市場で入手した鮭や鱈のアラを使い、広尾町出身の担任教諭から昆布を調達。カレイの甘露煮をトッピングした。
決勝では、全国各地の代表となった強者9校が集まり、九州地区の福岡県立福岡農業高校の「キクイモかき揚げうどん」と同じうどんで対決。
3名が手分けして調理する様子を見て、山本副総料理長は、味に変化を持たせ、北海道らしさを意識するなどの作戦も含めてアドバイスした。
中村さんは、「コンセプトは、廃棄される予定の魚を美味しく調理していろいろな方に食べてもらうことで、魚たちを救ってあげたい」、宮腰さんは、「珍しい機会をいただき頑張ることはもちろん、小樽の水産高校だから獲れるものだと思うので、全国の皆さんに食べてもらいたい」、三上さんは、「このような機会はそうそうないと思う。手のひらカレイは小さなカレイだけど料理に使えることを伝えたい」と、それぞれ決勝大会への意気込みを話した。
10月31日(土)の決勝大会は、11:00~16:00に、東京浅草まるごとにっぽん(台東区)で開催され9校が出場。小樽水産高校はリモート出場予定。
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