市立小樽図書館(花園5・鈴木浩一館長)は、児童図書等の充実に役立ててと匿名者から50万円の寄贈を受け、9月1日(火)、児童コーナーにたるばと文庫を開設した。
2019(令和元)年11月3日実施の「おたる子ども読書の日」で、迫市長の読み聞かせがきっかけでもあり、児童室改修のためにとアメリカ在住の川上氏の寄附にも感動し、子どもたちに沢山の本を読んでもらうことで、少しでも心のケアになればと匿名で寄贈を申し出た。
児童図書252冊と図書運搬バッグ5個を購入し、児童室にずらりと本を並べ、子どもと親子が寛げるスペースを確保した「たるばと文庫」をオープン。
選書は、同館司書3名で作る児童チームが中心となり、配列にもアイディアやセンスが光る。開設に合わせて作った同文庫の印を本の最後ページに押した。
現在、新型コロナウイルス感染症拡大防止により、館内滞在時間を1時間内と制限しているが、南ロータリークラブ寄贈の児童書コーナーも設け、早速、親子で寛ぐ姿が見られた。
地域・学校・図書館が連携して、2019(平成31)年4月から「小樽市子ども読書活動推進計画」のスタートを受け、子ども読書事業「たるばとプロジェクト」がスタートした。
4つの基本方針に基づいた1年間の取り組み「計画・実施・結果・課題」を細かく検証した、令和元年度実績報告及び令和2年度取組案にまとめ、弱かった点を改善し、良かった点については強化を図るなど、ひとつひとつの事業を検証。
予期せぬ新型コロナウイルス感染症の影響で、中止していた催しを新北海道スタイルで、申込制で人数を制限するなど、子どもの読書活動の進め方の変化にも触れている。
基本方針のひとつとして、本との出会いを生み出す乳幼児健診時に絵本を2冊ずつ478世帯に送り、読み聞かせやその仕方、おススメ本の紹介を行うことで、「たるぴよタイム」の参加にも繋げたと評価。次年度への取り組みとして、図書館の赤ちゃんえほんコーナーを充実させた。
また、子どもの読書活動に関する普及啓発、整備・充実、推進の基本方針についても、同じように検証。
鈴木館長は、「市民にもこの取り組みを知ってもらい、関心を持ってもらいありがたい。ひとつひとつの事業の趣旨や内容が分かってもらえる」と話し、児童チームの加藤さんは、「状況がドンドン変わり、決められたままでやっていると歪が出てくるので、いろいろ検証して見直す事も必要」と話す。
安心して過ごせる図書館であることを第一に、新しい図書館の運営について検討し、取り組むとした。
◎たるばとプロジェクト令和元年実績及び令和2年度取組案(PDF902KB)
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