小樽総鎮守住吉神社(住ノ江2・星野昭雄宮司)では、8月7日の北海道の七夕に合わせ、短冊に願いごとを書き、笹竹に吊るして祈願する日本の伝統的な風習を後世に伝え残す「天の川プロジェクト」を、8月1日(土)から開始した。
花手水で話題を集めた手水桶脇に笹竹2本が新たに設置され、風鈴の音色とともに涼しげな夏を演出している。社務所で頒布されている1枚100円の短冊に、願いごとをしたため笹竹に結ぶ。
季節感のある日本の良き伝統的風習を再認識して、希薄化が進む家族の絆をもう一度深めることを目的として、今(2020)年から始められた。
初日は、花手水を見に来た人や参拝者が訪れ、懐かしい七夕の行事に思いを馳せ、願いごとを書いた短冊を笹竹に吊るしていた。
札幌から花手水めぐりを楽しむ男女は、「江別・北広島・札幌と9ヶ所を巡り、小樽の花手水を見に来たところ。短冊には健康を祈願した。とても良いことだと思う」と話した。
七夕は、夏の大三角を成す星で、織姫と彦星が1年に1度会える日との言い伝えがあり、住吉三神は、昔から、冬の大三角のオリオン座の中央に位置する星にたとえられていた。
この3つの星は真東から昇ってくるので、コンパスがない時代、遣隋使・遣唐使の航海の道しるべになっていたため、航海の神様、道案内の神様の御神徳が生まれたという。
星野宮司は、「七夕という日本の文化を継承し、家族の絆を深めようと実施し、花手水も含めて、神社として心が和む場所になれば」と話した。
短冊の初穂料は、150周年記念事業で整備された参道や階段に設置する天の川をイメージした電飾等の購入代金に運用する予定。
10日(月・祝)まで実施された短冊は、12月末まで社殿に奉安して、年が明けてからお焚き上げする。
また、7月4日(土)から始まった花手水は、8月4日(火)の第4回を最終回としていたが、好評につき、14日(金)から10日間の延長を決め、第5回を実施する。
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