涼しげで心和ませる花手水 小樽住吉神社

 小樽総鎮守住吉神社(住ノ江2・星野昭雄宮司)では、参拝時に手水をするための手水桶に生花を飾る「花手水(はなちょうず)」を、7月4日(土)から8月15日(土)まで実施している。

 夏らしい暑さとなった10日(金)、手水桶に赤や黄色など色とりどりのガーベラを浮かべ、涼しげな光景に包まれていた。市内在住の写真愛好家や石狩在住のカメラ女子、近隣の住民や幼稚園児らが訪れ、同神社の涼しげな計らいに思わず足を止め見入っていた。

 感染拡大が懸念されることから、全国の寺社仏閣では、手に取る柄杓が撤去されているため、花一面に敷き詰められた手水桶から直接竹を通して水を流している。

 花手水は、2、3年前から関東や関西の寺社を中心に執り行われ、新型コロナウイルス感染症の影響で、平時とは違う環境の中でも参拝者の心を和ませる一環として、同神社でも初めて試みた。

 参拝前に手水をする時に使う手水桶は、1934(昭和9)年に廻船商の木村円吉氏によって奉納された。

 有限会社小樽フラワー(松ヶ枝1)が花を生け、10日間ごとに花を入れ替えている。次回は14日(火)の午前中。

 星野宮司は、「新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、大変な思いをしている皆さんも多い。飾られた花を見て心が和むとの声を聞き、殺伐として世の中、神社でお参りをして心が和めばと思う」と話した。

 2歳半の女の子と散歩中の母親は、「赤いトンネルも楽しみに来ている。花手水はとても綺麗で良かった」と話した。

 2020(令和2)年住吉神社例大祭は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため自粛し、14日(火)宵宮祭と15日(水)本祭は、神社役員のみ参列して執り行う。

 国道沿いには、奉納提灯は、9日(木)~16日(木)に例年通り飾られ、神輿5基と馬車1台を例大祭期間中夜間展示し、副参道鳥居33基と花手水をライトアップする。参拝は通常通り行える。

 ◎小樽総鎮守住吉神社(外部)