小樽医師会看護高等専修学校(富岡1・阿久津光之学校長)有志一同は、学校法人共育の森学園小樽看護専門学校(入船4・近藤真章校長)の存続を願い、署名追加分の20,260筆を、代表者3名が出席して、7月9日(木)10:30から市役所(花園2)2階市長応接室で、迫俊哉市長と貞本晃一保健所長に手交した。
同看護専門学校は来年度の入学者を募集せず、3年後の2023(令和5)年に閉校を決定したことに、進学先として存続を願う同専修学校在校生一同は、6月5日(金)に要望書と署名1,600筆を市長を提出。
その後、同医師会を通じて、署名を依頼する用紙を同封した医療機関への郵送物で5,427筆が集まり、学生の家族や倶知安・余市・札幌・海外からの友人・知人、小樽ライオンズクラブ等の協力を得て14,210筆、オンライン623筆、6月10日頃から7月上旬までの追加分として、合計20,260筆が集まった。
前回分を合わせると21,860筆になり、存続を願う強い思いの証しとなった。
署名を受け取った迫市長は、「看護専門学校は看護人材となる卒業生を地域に送り出している。若い世代の方が、小樽で安心して働けて生活できる環境を守らなければならない。色々な環境の学生がいて、子育てしながら学校へ通っている人もいて、地元に残してくださいとの思いをしっかりと受け止めさせてもらった。
この件は、保健所の担当だが、コロナウイルスの対応で大変なので、前保健所総務課長を戻して看護学校専門の担当者として配置した。この問題は、募集の事を考えると時間がない。短い期間の中で結論を出さなければならないため、保健所のスタッフも増強して、教育の森学園との協議を進め、関係組織団体としっかりと意見交換をし、地域に看護師を養成する機関を残していきたい。今の段階では結論を申し上げることはできないが、沢山の署名に答えられるよう精一杯取り組みたい」と応えた。
看護学校2年生の思いを代表者が代読し、「私たちの2年生は進路を決める時期になっている。しかし多くの学生が進路決めることができない状態。11月には、唯一の進学先である琴似看護専門学校で入学願書の受付が始まる。今年中に進学できる学校が小樽に残れば、小樽で働き、小樽で学校に通う気持ちでいる。
しかし、学校が残らないか、残っても今年ではなく1年先・2年先になるのなら、小樽を出て看護師の路を探すか諦めるかの選択。中には道内の看護学校を視野に入れている学生もいる。そのために、遅くても今年の10月までには存続が決定されるようスピード感ある答えをお願いします」との内容だった。
市長は、「皆さん方が進路を決める時期までには、この問題をはっきりさせなければならない」と方向を示した。
出席した学生は、「担当の人が付いてくれて良かった。一番不安だったのは、いつ結果が分かるかだ。短期間で答えを出すと言ってもらった」と、存続へ向けての更なる期待が高まっていた。
同看護専門学校は、1965(昭和39)年7月に設立され、3年課程で正看護師を育成する夜間定時制で、これまでの卒業生は2,300名に及び、看護人材のために重要な役割を果たしている。
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