おたる潮まつり中止にめげず Zoomで開催

 おたる潮まつり実行委員会(中野豊実行委員長)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、第54回目の中止を決定したが、まつりファン向けに、SNSキャンペーンとZoom潮音頭を企画した。(写真提供:観光振興室)

 1967(昭和42)年にスタートした同まつりは、北海道の夏の一大イベントに成長し、今年初めての中止となった。

 これまでのまつりを振り返り、公式twitterやfacebook・Instagramの「#あなたの潮の思い出キャンペーン」へ、思い出の画像とエピソードを添えて投稿を募っている。

 グランプリ「潮の思い出賞」1名には、市内宿泊施設ペア宿泊券と、小樽運河クルーズペア乗船券、次回同まつり「潮わたり」ペア乗車券、小樽の特産品セットと記念品をプレゼントする。他、準グランプリ4名・潮の二人のエピソード賞5名・その他各賞30名を用意している。

 潮まつりの代名詞である「潮音頭」は、開催が近づくと市内中心部に鳴り響き、潮ねりこみが踊りのうずを作り、さらにまつりを盛り上げる。

 今年は、中止となっても・集まれなくても、心は熱いまま元気な夏を迎えようと、パソコンやスマートフォンに、Web会議「Zoom」をインストールして、自宅などからでも踊りに参加でき、潮音頭と潮踊り唄をみんなで踊ろうと企画している。

 日本舞踊藤間流扇玉会主が、テレビでテレワークの導入など外出自粛で苦労していることをを知り、小中学生へのメッセージとして、「心と体が元気でいるために、1日に1度は踊って」とfacebookに投稿したところ、「潮音頭こそ、元気になれる曲だ」「自粛の中、みんなで乗り越えよう」など、多くの反響があった。

 一足早く、札幌の生徒にZoomを使って稽古を始めていた、同師範でもあり、娘の藤間扇久華氏がその様子からヒントを得て、Zoomを使って潮音頭を踊ろうと考えた。

 4月29日(水・祝)に、同氏と友人2名、教室の子どもたち3名で踊り、7月6日(月)までに17回・のべ176人が参加。

 その様子を、同まつり公式HPとyoutubeの「Zoom潮音頭&おうちで潮まつり」でも見ることができる。

 同まつり公式HPでは、振り付け指導用DVD動画を掲載し、扇玉会主はじめ、同会講師による潮音頭と潮踊り唄の振り付けと手本の4つを掲載している。

 5日(日)には、市民ら16名が参加し、ミス潮の2人も踊りの練習を開始。回を重ねるごとに、アイディアが浮かび、知恵と工夫が結集した動画に成長している。

 株式会社北海道時事放声社の森元祐介氏が、発信に協力してエンドロールも流し、本格的なものとなっている。

 今後、12日(日)14:00、16日(木)14:00、19日(日)15:00、23日(木・祝)14:00、24日(金・祝)14:00、25日(土)11:00と15:00、26日(日)11:00と15:00に開催し、19日は、中野実行委員長・小樽市長・ミス潮の参加を予定している。

 本来のまつり日程に合わせ、24日のふれこみ時刻18:00に、19日に実行委員長ほか、若柳旭輝社中や藤間扇玉社中が参加したものを配信する予定で、25日13:00からは、19日に一般市民が参加した動画を、26日のさよなら潮音頭に合わせても動画を配信する予定。

 扇久華氏は、「ぜひ参加してもらいたい。今年だけの取り組みと信じ、幻の第54回目の潮まつりを、みんなで盛り上げていきたい。自粛が続いているが、体も心も元気に乗り越えなければならない。潮音頭・潮踊り唄を活用してもらいたい」と、参加を呼びかけた。

 参加希望者は、株式会社月刊おたる(mail)まで連絡を。

 ◎おたる潮まつり公式サイト(外部)

 ◎ZOOM潮音頭&おうちで潮まつりチャンネル(YouTube)