2020(令和2)年度第2回定例会は、6月18日(木)13:00から、市役所(花園2)第2委員会室で、予算特別委員会を開いた。
小樽市保健所が実施している新型コロナウイルスのPCR検査は、帰国者・接触者相談センターで相談した人や、医療機関を受診し新型コロナウイルス感染症に疑いのある人に行われるもので、同保健所の技師5人のうち3人体制で、1日あたり20検体までを実施している。今後、民間委託も視野に入れている。
抗体検査については、厚生労働省が東京・大阪・宮城の3都府県で試験的に実施し、キットも出回っているが、精度の面などから、行政検査としては認められていないため、同所では、国の動向を見ながら対応していきたいとし、現在は、行っていないことを明らかにした。
共産党の丸山議員は、先日の会派代表質問の中で、4月28日以降に生まれた子どもに拡大して特別定額給付金を給付してはどうかと質問した際に、迫市長から、「コロナ対策というのは町の性格(産業構造等)などにもよる。小樽の場合一番の重点は、感染拡大の防止と経済両立が大きな柱となり、今の時点で、赤ちゃんへの給付は難しいと判断した」との答弁について、赤ちゃんの給付の拡大するのが、町の性格から考えて難しいのはなぜか質問。
市長は、「経済対策・生活支援、一番困っている市民はだれなのか、経営者はだれか、適切な支援策をするのことが重要。他の自治体がやっているからでは、我々の動機づけにはならない」と答弁した。
丸山議員は、「少子化対策も子育て支援は必要と認識されていると思うが、妊婦は感染について心配している。妊婦の不安や心理的負担もありながらの出産で、給付金の検討をされても良いのでは?あらゆる場面で子育て支援を出すべき」と再三要求し、妊婦に寄り添った対策の実施を訴えた。
4月28日~5月25日に生まれた子どもに拡大した場合には、小樽市での対象者は37人で、1人10万円として370万円。
市長は、「あくまでも、新型コロナウイルス感染症対応についての話で、我々は何をすべきか、感染拡大に備えた医療・感染体制がテーマ。もうひとつの柱となる経済対策や生活支援を見た時に、一番困っている市民や経営者はだれなのか把握して、適切な判断をすることが最優先課題。提言があったが、限られた財源の中で、感染症対策としてしっかりと優先順位を見て行っていきたい」と述べた。
国が、近々運用予定のスマートフォンの近接通信機能(Bluetooth)機能を利用して、陽性者本人同意のもとで登録し、陽性者と接触した可能性について、個人情報が分からない形で通知を受けることができる、厚生労働省の新型コロナウイルス接触確認アプリを利用することで、さらに感染の可能性がある人の網目として積極的に運用開始し、HPで情報を提供するとした。
また、おたる潮まつりをはじめとする数々のイベントが中止となり、外へ出て楽しむ機会が減少し、市内経済の影響も大きい。
その後、緊急事態宣言が解除後も、イベントの実施には、ソーシャルディスタンスの確保、感染リスクの軽減を念頭に置くことを前提として、市内経済の活性化や市民の元気を取り戻すためのイベント開催を検討しても良いのではと考え、潮まつりの一部の内容を実施し、国からの交付金を花火大会等に活用できるものかの質問に、2次補正の予算で自治体への交付金の追加配分が予定され、今後、市として追加の経済対策を検討するが、毎年度実施のイベントではなく、新型コロナウイルス感染症対応のために追加的に実施する事業を対象としていると答弁。
通常通りのイベントの活用はできないが、コロナ対策として実施するものとしては活用可能と認識している。イベントの開催など、今後検討する方向を示した。
冬の一大イベント第23回小樽雪あかりの路の開催日程について、同実行委員会から、2021(令和3)年2月6日(土)から13日(土)の8日間とし、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえた上、最終的な開催可否の判断を今後すると発表があった。
これまで通りの2月開催で、例年通りの市内企業の協賛は難しく、収入の確保は困難。次回の経費確保の見込みについて、市が事務局を担う事業として、雪あかりにも交付金の活用は可能かとの質問。
毎年の開催イベントへの活用は難しい。開催する上で安全安心に配慮し、市民を元気づけるためのイベントにすることは重要な観点である。そのためにコロナ感染予防対策の追加費用が生じ、ターゲットを定めた上でPRし、追加の取り組みも必要。
コロナ対策として特別にかかる費用の活用を検討できるかと思う。安全安心に開催できるように実行委員会の意見も聞きながら取り組みたいとした。
◎R020618小樽市議会予算特別委員会1(YouTube)