小樽市消防本部は、2020(令和2)年度危険物安全週間(6月7日~13日)に合わせ、恒例のタンクローリー車両パレードを縮小して実施。危険物に係る事故の防止を呼びかけた。
毎年6月の第2週目に、危険物の貯蔵又は取り扱う事業所と市民に対し、本週間の実施を広報し、危険物に関する知識の普及啓発を図ることで、危険物に係る事故や災害を防止することを目的として行われている。
6月8日(月)消防庁舎(花園2)前には、11:00の出発に合わせ、株式会社荒田商会、株式会社樽石、河辺石油株式会社、アヅマ石油荷役サービス株式会社小樽営業所、六光石油株式会社の5台のタンクローリー車と、火災調査車と指揮2号車が前後に付き1列に並んだ。
新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、出発式は中止なったが、小樽危険物安全協会・荒田一正会長をはじめ、消防職員10名がパレードを見送った。
同庁舎前を出発して、市役所前を通り、産業会館前-稲北交差点-色内川下-ホーマック前で折り返し、臨港線を通り、東小樽交差点-桜ロータリーから桜台線-朝里十字街-同庁舎前に戻るコースを、約1時間半かけて走行した。
入江直樹予防課長は、「危険物安全週間は、灯油やガソリンなどの危険物の取り扱いを適正に行い、事故や災害が起きないよう、事業者の皆さんに保安体制を強化し、市民への注意喚起を兼ねて実施している。
福地山花火大会露店爆発事故や、京都アニメーションのガソリンによる放火など、ガソリンの危険性に注目が集まっている。流出事故では、下水や川・海へ流れると汚染となり、ガソリンや灯油の取り扱いには注意してもらいたい」と話した。
同週間に併せ、広報・査察・訓練の3本を柱に実施してきたが、査察と合同訓練は見合わせとした。各施設の危険物取扱者に自主点検を任せ、港にある油槽所の自衛消防隊と消防本部との合同訓練は、夏以降に優先度の高いものから実施しようと計画中。
6月9日(火)・10日(水)、天神の消防訓練場で市内消防署18隊が参加して、危険物施設火災防御訓練を実施。危険物火災に対応する専門的な警防技術の向上を図るため、泡消化剤及び各種発泡機器を使用した実践的な訓練を予定している。
2018(平成30)年危険物に係る事故は全国609件にも及び、2019(令和元)年、小樽市内の危険物施設の火災件数は0件で、流出6件、危険物以外の施設での火災は29件だった。
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