学校法人共育の森学園小樽看護専門学校(入船4・近藤真章校長)が来年度の入学者を募集せず、3年後の2023(令和5)年に閉校を決定したことに対し、小樽市医師会看護高等専修学校(富岡1・阿久津光之学校長)在校生一同による「小樽看護専門学校存続に関する要望書」と存続を願う1,600名の署名を、2年生の強い思いを背負ったクラス委員長を含む在校生5名が、6月5日(金)10:30から小樽市役所(花園2)2階市長応接室で、迫俊哉市長に手渡し、存続できるよう協力を求めた。
同看護専門学校は、1965(昭和39)年7月に設立され、3年課程で正看護師を育成する夜間定時制。看護人材のために重要な役割を果たしている。これまでの卒業生は2,300名に及ぶ。
今年度は、定員40名のところ26名が入学。定員割れとなり生徒数の減少も要因のひとつとなっている。
同看護高等専修学校で2年間基礎を学び、准看護師の資格を取得後、更に上を目指して正看護師資格取得のための進学先となっている。
現在、1年生35名・2年生33名は、同専門学校への進学を志望し、半年後に入試を控えた2年生に閉校が伝えられていた。突然のことで納得できないと、短期間でこれだけの署名を集めた。
迫市長は、「26日に理事会があり、閉校を決めたと報告があった。医療の現場では看護人材が不足し、大きな問題と捉えている。若い人に小樽に残ってもらい、安心して働き子育てをしてもらいたい。市として具体的に何ができるが、良い知恵を出して良い方向へ真剣に取り組みたい。1,600名もの署名も重く受け止めた」と話した。
クラス委員長は、「小樽が好きで、小樽で働きたいと正看護師を目指している。存続をお願いする」と強く希望。
2児の母親でもある学生は、「正看護師になりたいが、小樽がなくなると琴似に通うしかない。子どもがいるので通うことができない。小樽の学校に通い、小樽で看護師として働きたい。ぜひ存続をお願いしたい」と話した。
助産師になるため正看護師を目指す人、小樽で働きたい、小樽に住むために正看護師を目指す人、重度心身障害者施設に正看護師として戻り働きたい人、来庁した5名全員が正看護師になりたい強い意志を持ち、同校の必要性を訴えた。
昨日6月4日(木)からオンライン署名を始め、30日(火)まで署名活動を続ける。小樽市医師会加盟の医療機関にも依頼して、全道の医師会へ署名依頼を送る予定だ。