小樽の造り酒屋・田中酒造株式会社(田中一良代表取締役)は、新型コロナウイルス感染の影響で品薄になった消毒液を製造し、同市保健所をはじめ、市内医療機関に役立ててと1,000本(500ml)を寄贈。
今年2月末頃に、保健所や市内医療機関等から、高濃度のエタノール製造について問合せがあり、4月末に高濃度エタノール製造免許の問題をクリアし、同社初の消毒液として製造を始めた。
アルコール濃度を高くするため、焼酎の蒸留機を活用して蒸留を繰り返し、消毒液としての威力を発揮するアルコール濃度70%までに高めた。薄めず原液のまま手指の消毒用として使用でき、直射日光・高温多湿を避け、常温で保存できる。
5月15日(金)に、小樽市医師会・歯科医師会・保健所へ300本を寄贈。22日(金)に2回目の寄贈を行い、小樽市立病院・小樽協会病院・済生会小樽病院・小樽掖済会病院と、再度、歯科医師会と保健所に700本(20本入り35箱)を寄贈した。
10:00過ぎ、同社亀甲蔵(信香町2)に保健所職員が車で訪れ、岡田栄造専務から同商品が手渡され、予定している病院に本日中に届けられた。
岡田専務は、「造り酒屋で初めての消毒用アルコール。役にたてて嬉しい」と話した。
保健所保健総務課・宇田川ゆかり課長は、「15日の寄贈分は、特に困っている診療所へも配布し、医師会長も感激したと聞いている。消毒薬が品不足ということで苦労しているところだが、市内の酒屋さんの力添えがあり大変心強く、市内で調達できるのは、医療機関にとってもとても助かる」と感謝した。
同社HPで、高濃度エタノール「アルコール70」を1,500円(500ml入・税込)で販売している。
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