小樽商工会議所(山本秀明会頭)は、3月30日(月)11:00から、小樽経済センター(稲穂2)大ホールを会場に、第140回通常議員総会を開催。議員50名が出席した。
2020(令和2)年度収支予算案と、新たに新型コロナウイルスによる市内経済の影響を最小限に抑えるため、中小・小規模事業者支援の充実を掲げた政策提言並びに要望活動をはじめ、中小企業の育成振興など10項目に亘る事業計画案など、4つの議案を承認した。
引き続き、新型コロナウイルス感染症の市内の影響や対応について報告があり、山本会頭は、「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口を開設し、資金繰りや雇用維持への支援に全力に取り組み、市内経済への影響を食い止めるため、中小・小規模事業者への支援策を、地元選出の国会議員、道会議員や道商連などに緊急要望した。国や道に対しては、具体的な経済対策を一刻も早く示し、新型コロナウイルスに関する正確な情報発信を通じて、国民の不安を和らげることに全力で取り組み、事業として推進してきたことをしっかり積極的に継続していきたい」と述べた。
令和2年度の重要施策として、第3号埠頭及び基部の観光化をめざす「みなと観光プロジェクト」、後志産品普及啓発や商品開発・販路拡大をめざす「1次・2次産業振興プロジェクト」、新規の小樽駅前の戦略的活用策を検討する「まちの魅力向上プロジェクト」、歴史的建造物等の保全と活用を検討する「歴史まちづくりプロジェクト」など、小樽の強みを生かした観光を基軸に捉えたまちづくりを積極的に進める。
また、地域経済の縮小を防ぐ創業支援、事業継承支援の強化と、中小・小規模事業者の経営安定に向けた支援を強化する。
1月末から、新型コロナウイルスに関する経営相談窓口を開設し、3月13日(金)からは、土・日・祝日も窓口を開設。
29日(日)時点での相談件数は69件で、融資関係44件・助成金19件、相談業種は、飲食業24件・小売業15件・サービス業10件・製造業7件・建設業6件。
この他、小樽市役所で受けた相談件数は47件、日本政策金融公庫小樽支店278件、北海道信用保証協会63件、合計457件の相談が寄せられている。
3月4日(水)に、会員企業約1,500社へ各種融資制度や助成金等の情報を提供し、9日(月)からは、札幌商工会議所と連携し、市内食品関連企業が抱える食品の過剰在庫の解消・販売促進の支援を目的に、同所が開設するサイトへの企業の登録を促進。現在159社が掲載中。◎新型コロナ経済対策掲示板『緊急在庫処分SOS!』(外部)
11日(水)には、新型コロナウイルス感染症拡大にかかる情報交換会を開催し、市内の経済状況について情報共有し、今後の対応等に関する意見交換を行った。
JR小樽駅の乗降客が大幅減少し、観光バス駐車場利用台数も落ち込み、2020(令和2)年度に予定していた36回クルーズ船寄港のうち、4隻10回(28,000人相当)がキャンセル。
宿泊については、主な宿泊施設10施設で2月27日(木)まで5,699室がキャンセル、小樽朝里クラッセホテルは3月29日(日)~4月28日(火)全館休業。オーセントホテル小樽の3月稼働率は10%程度。ホテルノルド小樽は、施設メンテナンスの部品が入らないため、3月18日(水)〜4月17日(金)休館。堺町通り商店街振興組合加盟の95点のうち15店が休業(3月11日時点)。
寿司店では、1月後半から1,000人規模のキャンセルが発生している店舗もあり、歓送迎会の予約の9割がキャンセルになるなど影響が大きい。
4月1日(水)以降は、消毒液の設置や換気等、必要な感染予防対策を取り、通常活動に戻す予定だが、1日の新入社員合同入社式を中止し、6日(月)・7日(火)の新入社員セミナーは延期とした。
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