第一管区海上保安本部(港町5)は、1986(昭和61)年以来、33年ぶりとなる日和山灯台大規模改修工事を、2020(令和元)年7月から11月末で行った。工事が終了した灯台は、鮮やかな白と赤が雪景色の断崖にひときわ映え、12月6日(金)15:00から、報道関係者向けに披露された。
同灯台が所在する「日和山」が、昨年5月に日本遺産に追加認定され、今年は小樽港開港120年の節目にあたり、老朽化が進む同灯台の化粧直しを実施。
外壁の塗装や内壁と展望踊り場を改修・天井補修、灯台に通じる道の舗装や敷地内の整備を行い、新設した見晴台は、自由に散策できるよう一般開放する方向で、現在検討中。
同灯台は、1883(明治16)年10月15日に点灯。1953(昭和28)年3月6日に木造からコンクリート造りに改築。1968(昭和43)年10月14日に白塗から白地に赤横帯2本塗りに変更した。1985(昭和60)年に有人灯台が無人となり、翌年の1986(昭和61)年に改修工事を行った後、33年ぶりの大規模改修となった。
内部1階の展示室も整備して見学者に対応した。“灯台50選”と題して、北海道から九州までの沿岸灯台1,500基の中からベスト50の灯台を写真で紹介している。
過去に使われたガス灯器や、現在主流のLED灯器や犬吠崎灯台で使われた灯台用電球なども紹介している。
1883(明治16)年、電気も水道も無かった初代の木造六角形の日和山灯台の写真や、1928(昭和3)年の同灯台の敷地の平面図等も展示。
灯室に通じる壁や階段も改修し、灯台の要となる光は、13万カンデラ(ロウソク13万本)で、最大で19海里(約35km)まで届き、8秒ごとに1回閃光する最新式。中にある反射鏡により一定の角度に収束させ、光を遠くに飛ばすことができ、電球の種類はメタルハライド電球70Wで、自動で夜間に点灯し、昼間消灯する仕組みなども解説された。
12月14日(土)11:00〜14:00に、改修工事の完成を記念して一般公開を実施。灯台施設の敷地内及び内部を公開し、灯器等機器や灯台パネル展示などで、大谷交通課長ほか職員による解説を予定。
当日は、冬期営業を開始する近隣のおたる水族館(祝津3)の無料駐車場の利用もでき、長靴での来場を呼びかけている。問合せ 0134-23-0481 小樽海上保安部交通課。
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