手宮中央小で外国語活動 商大生ボランティア

 小学生の学習指導要領の改定により、2020(令和2)年度から、小学3年生から外国語学習が導入されることを受け、小樽市教育委員会は、昨年度より英語教育の拡充を見越して、小樽市英語教育推進事業「推進指定校」に、山の手小学校(花園5・上泉哲校長)と手宮中央小学校(末広町・谷本慎司校長)の2校を指定した。

 

 その2校で、英検2級以上の英語力があり教員志望の小樽商科大学4年生の内山颯斗さんと佐藤匠雅さんが、普段触れ合う機会の少ない小学生と直接対話し、授業補助やゲームを通じて、実践的な教育手法を学び、自らの英語力向上を図り、経験をもとに初等英語教育における課題等を考える外国語活動(単位認定)に参加した。

 

 昨年に続き2年目で、今年度は10月・11月に計6回を実施。11月13日(水)の手宮中央小が最終日となった。

 

 3学年から6学年までの1校時目から4校時目まで行われ、商大生はすべてに参加。2校時目は、4年生34名の児童と、小樽外国語活動巡回指導教員の半澤みさとさんと北陵中学校ALTのトムさん、担任ら5名のチームティーチングで進められた。

 

 同市では、外国語活動の時間を2011(平成23)年度から、3・4年生は週1回の35時間、5・6年生は週2時間の70時間実施している。児童は、日頃から英語に親しみ、挨拶や今の気分などを英語で答えることができ、楽しそうに学んでいる。

 

 ALTの授業では、2名ずつ向い合い、決めたキーワードを使った、消しゴムを取り合うゲームやALTへの質問コーナー、テキストを使ってスペルの音声を聞いて、正しい絵を線で結ぶ問題、教室にいるすべての人が参加したマッチングゲームなど、生徒それぞれが積極的に話しかけ、商大生からのアドバイスもあった。

 

 男子生徒は、「外国人の先生と初めてキーワードゲームをして、発音が日本人とは違い良かった」と感想を述べた。

 

 内山さんは、「小学生の反応は早くて素直。分かったか分からないかのリアクションが分かりやすくて、説明し甲斐がある」と話し、佐藤さんは、「小学生の英語は、中高とは違う部分もあり、良い機会となった」と話した。

 

 谷本校長は、「いろいろな方と触れ合う楽しい機会。アクティビティを通じて会話し人と関わり、表現できる場となった」と話した。

 

 半澤教諭は、「グループ活動やペアで困っている子どもに、商大生が加わることで人手が充実しありがたい。子どもたちも若い先生に聞きやすく喜びがある」と話した。

 

 12月7日(土)13:00から、小樽商科大学(緑3)で「グローバル社会・AI時代に求められる小・中・高・大の教育」が開かれ、参加した2名は、これまでの外国語活動の体験をまとめ発表する予定。

 

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