ものづくり部門大賞受賞 光るワイヤーロープ

 理研興業株式会社(銭函3・柴尾耕三社長)が開発した吹雪や夜間に対応のワイヤーロープ用視線誘導道標(光るワイヤーロープ)が、令和元年度北海道新技術・新製品開発賞ものづくり部門の大賞を受賞。

 

 その報告会が、10月30日(木)14:00から、小樽市役所(花園2)2階市長応接室で開かれ、柴尾社長と柴尾幸弘副社長が出席し、受賞製品の説明等が行われた。

 

 迫市長は、「地元のものづくり企業が大賞を受賞したことは大変嬉しい。地元の誇りです」と喜んだ。

 

 柴尾社長は、「交通安全対策の一環で、責任と誇りを感じ仕事に努めている。この受賞を機に、一生懸命技術を駆使して、付加価値の高いものができるよう研究開発を常に頑張りたい」と述べた。

 

 同表彰は、北海道の技術開発を促進し、新産業の創出や既存産業の高度化を図るため、道内中小企業者等が開発して優れた新技術・新製品を表彰する目的で、北海道が1998(平成10)年度から実施している。

 

 防雪柵の改良・開発に取り組む同社は、寒冷地道路交通網の雪害防止を基本理念とし、人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献することを経営理念に掲げている。

 

 1955(昭和30)年設立。1961(昭和36)年に世界6ヶ国で特許を取得した「理研クロスボールト」を開発。1968(昭和43)年に、初めて鋼材で防雪柵の開発に成功し、特許を取得。業界初の連動昇降方防雪柵などの商品開発に成功。2015(平成27)年に防雪柵設置実績が1,000kmに。

 

 この度受賞した商品は、道路の中央分離帯などに使うワイヤーロープに発光機能を持たせた。ドライバーが、視界が効かない暴風雪の中でも走行を確保するため、防護柵のワイヤーロープを活用して、発光体を巻き付けることで線状に見え、道路線形や位置を分かりやすくした。

 

 ワイヤーロープの溝に短時間に巻き付けることができる「スピンドル」と、太陽光による「線状高輝度発光体」の2つの新技術(特許申請済)により、2018(平成30)年3月に完成し、小樽-余市間の高速道路にも使用。道路の視線誘導として、全国約2,000~2,500kmに使用されている。

 

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