北陵中学校で地震想定の防災教室

 小樽市立北陵中学校(清水町5・宮澤知校長)は、10月7日(月)5校時目に、地震を想定した避難訓練と防災教室を開いた。

 

 学校や地域における防災教育をより一層充実し、1人1人が自然災害を正しく理解、自らの的確な判断の下、防災・減災行動がとれる能力(生きる力)等を育成することを目的とした。

 

 年2回の訓練の1回目は火災訓練、2回目の本日は、地震を想定した訓練を実施。体育館に全校生徒244名が避難した後、小樽市災害対策室の瀬川聖司主幹が講師となって防災教室が開かれた。

 

 はじめに、避難所と避難場所の違いについて説明。危険から逃れるために一時的に避難し身の安全を確保する避難場所、住宅の損壊又は危険が予想される場合など、生活の場が失われた場合に、一時的な生活の本拠地として滞在するのが避難所となる。

 

 市内63ヶ所の避難所があり、同校も指定されている。◎小樽市指定避難所一覧(外部)

 

 各学年から7名ずつの代表者による、毛布を使った簡易担架も体験。毛布の両サイドに3名ずつが並び、毛布の端を丸めて要救助者を乗せ、足元を前に搬送を行なった。

 

 この他、災害時のプライバシーを守る避難所の中に設置する4人用テント作りや、固定電話や携帯が使えない時に活躍するトランシーバー体験、簡易トイレの紹介なども行われた。

 

 宮澤校長は、「この学校も避難所となり、お年寄りも多いの思うので、中学生の力は大きい。自分たちが主体的に動けるよう、常に意識を持って生活してもらいたい」と話した。

 

 伊藤優翔さん(中1)は、「このような訓練での情報や体験が生かされる。人を助ける立場になった時の知恵として、毛布を担架にするなど勉強になった」と話した。

 

 同校の教育目標の3つの柱に掲げる“命の教育”をテーマに、防災について学ぶ機会を設け、2年生の宿泊研修では、避難所で起こり得る状況の理解と適切な対応を学ぶことを目的とする、避難所運営ゲーム(HUG)も体験している。

 

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