北海道で納沙布岬に次ぐ2番目の1883(明治16)年10月15日に点灯された木造六角形の日和山灯台は、北前船の航海の目印となった。
日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主の集落~」の認定を記念して、小樽市構成文化財のひとつとなった日和山(北前船の船乗りたちが出港前に日和を見た場所)の灯台は、にしん祭りの開催日6月1日(土)・2日(日)両日10:00から15:00まで一般公開を行い、万国旗で掲揚され歓迎ムードを高めた。
普段は立ち入ることのできない場所であり、一般公開は貴重な体験となる。昨年6月9日にも、我が国の灯台150周年を記念し、3年ぶりに一般公開され、同時にライフジャケット着用イベント「Wear It!」も開催された。
同実行委員会メンバー3名と海上保安庁職員3名が常駐。来場を記念して缶バッチがプレゼントされた。
同灯台の光は、13万カンデラ(ロウソク13万本)で、最大で19海里(約35km)まで届き、8秒ごとに1回閃光する。
電球の種類はメタルハライド電球70Wで、自動で夜間に点灯し、昼間消灯する仕組み。
小樽海上保安部・大谷良彦交通課長は、最後まで残った霧信号があった場所(霧信号所)を説明。霧や吹雪などで視界が悪い時に、船舶に対し音で信号所の概位・方向を知らせるもの。2010(平成22)年3月に廃止され、海上保安庁の全霧信号所が廃止されたという。
訪れた人々は、強風の中、灯台から見える360度の景色を堪能し、灯台についての知識を深めていた。
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