“びわの実学校”149冊寄贈 絵本・児童文学研究センター


市立小樽図書館(花園5・鈴木浩一館長)は、特定非営利活動法人絵本・児童文学研究センター(工藤左千夫理事長)から、児童雑誌「びわの実学校」全149冊(当時価格45,240円相当)の寄贈を受けた。
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第1期:創刊号(昭和38年10月)〜134号(昭和61年4月)・第2期:季刊No1(昭和61年10月)〜No16(平成2年7月)の149冊が寄贈され、貸出はできないが23日(火)から特設コーナーで閲覧できる。
児童雑誌「びわの実学校」は、大正・昭和期の児童文学作家・小説家の坪田譲二が1963(昭和38)年10月に創刊し主宰した児童文学雑誌で、新人の育成にも務めた。
早大童話会から派生した「びわの実会」メンバーのほか、あまんきみこ・松谷みよ子・庄野英二らが参加し、坪田没後も、1986(昭和61)年4月まで刊行が続き、その後、季刊となり1997(平成9)年3月まで発行された。
函館在住の同センター会員から同本の寄贈があり、2019(平成31)年度から始まった「小樽市子ども読書活動推進計画」に向け、同雑誌は、子ども読書活動を応援するプレゼントになると考え、寄贈に至った。
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工藤理事長は、「1950年代以降、日本の子どもの本の低迷期に、同人誌の花を開させる先頭が”びわの実学校”であり、数多くの著名な作家を輩出。戦後、日本の児童雑誌の中でも極めて重要な位置である。2017(平成29)年3月の赤い鳥全巻の寄贈に続き、同雑誌を寄贈できたことはとても嬉しく、幅広く市民に閲覧していただきたい」と話した。
鈴木館長は、「前回のこどもの友の復刻版は、300冊を越える貸出があり、市民に喜んでもらった。今回は、平成31年度から”小樽市子ども読書活動推進計画”がスタートし、子どもたちに本を届ける形で活動を続け、同雑誌は貴重な資料で、道立図書館と小樽図書館くらいかと思う。今後、同センターの会員の方にも参考にしてもらいたい」と話した。
特定非営利活動法人 絵本・児童文学研究センター
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