異業種が協働して新たな商品やサービスを導き出し、小樽の活性化を図る小樽1♡8プロジェクト(齊藤哲治リーダー)と、一般社団法人小樽物産協会(富田洋平会長・株式会社飯坂冨士商店代表取締役社長)は、小樽名物「夢」会議の最終報告会を、3月2日(土)14:00~16:30に、小樽市観光物産プラザ(色内2)3番庫ギャラリーで開催した。(写真提供:小樽1♡8プロジェクト)
平成27(2015)年度から当初予定より1年延長し、平成30(2018)年度まで、同市の小樽産品商品力・販売力向上事業を受託。
第1回目の2016(平成28)年4月16日に開催された同会議に参加し、その後の行方を気にしていた一般市民ら約50名が集まり、ホスピタリティの専門家・濱野まさひろ氏(オフィスAZM代表)のマネジメントの極意を伝授するセミナーと、小樽の歴史から生まれた新提案の試食会が行われた。
濱野氏は、部下や仲間を上手に動かすにはどうしたら良いか、小樽ならではの商品やサービスを導き出す手法を伝え、やれることを考えスキルアップの土台となるよう語った。
1回目のワークショップで「残したい小樽」をテーマに話し合い、約800ものキーワードが集まり、それを基に関連性のあるものを集積・分析し、商品開発のテーマづくりに活用。2回目の中間報告会で、仮装ターゲットの22歳女子大生がSNSにアップしたくなるような商品をコンセプトに、すり身を使った試食会を開いた。
さらに、議論を続け、小樽の名産品にしんを使ったすり身に、臭みを消すための生クリームをつなぎにしてスイーツを開発。仮称「オタリアンボール」に辿りつき、試食会の運びとなった。
800個のすり身ボールに、ジンギスカンのタレやマンゴーソースなど35種類の味を用意。参加者は自由な発想で味を合わせたり、意外な味付けやトッピングを楽しんで試食し、新たな可能性を確認していた。
気に入ったトッピングができた参加者は、SNSにその場で発信。賑やかに試食会が続き40分ほどで完食した。
齊藤リーダーは、「ものづくりのために、KJ法(新たなアイディアを生み出すための方法のひとつ)やコンセプトやターゲットの重要性、議論をしてきた結果、キーワードをまとめ、同プロジェクトの考え方にあるように、小樽の沢山の歴史や自然から導き出した” にしんのすり身”という新しい物を作り出し、意外な組み合わせが発見できた。異業種のメンバーが集まり、それぞれ目線の違う立場の意見を活用した賜物」と達成感を感じていた。
物産協会の小野洋一氏は、「世代や業種を超えて集まり、世代交代の最中に、このようなことができたことに意義があり、それぞれがものづくりの方法のヒントとなり、アドバイスしてくれる仲間が増えた。これが夢会議だ」と話した。
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