3月11日の東日本大震災から8年目の今日、全国9道県20ヶ所で、第8回ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニーが、追悼と防災意識を高める祈りの日として開かれた。
4回目の参加となる小樽でも、小樽ストリートピアノ実行委員会(三ツ野篤久実行委員長)が中心となり、サンモール一番街商店街(稲穂1)でセレモニーが行われた。市民をはじめ、双葉高校合唱部や合唱愛好家約80名が集まった。
同震災発生時刻の午後2時46分に全員で黙祷し、市内のピアニスト三浦明子さんが、同商店街おたる屋台村レンガ横丁前にあるピアノを弾き、同合唱部・佐々木啓行顧問の指揮で、被災地への復興応援の思いを込めて、唱歌「ふるさと」と復興ソング「花は咲く」を、東北へ向って合唱した。
セレモニーでは、同会事務局・荒澤之博さんが司会を務め、「復興を進めている仲間達への思いと、被害に遭われた人々への鎮魂の祈りを黙祷と歌で届けようと思う。胆振東部地震では、小樽でも停電となり、多くの人が被災した。いつどこで起こるか分からない災害に対して、自分自身ができること、備えることを考えるきっかけとなる良い機会。祈りを込めて歌を捧げ、自分の心を探るひとときにしてもらいたい」と述べた。
三ツ野実行委員長は、「寒い中、多くの方が集まりありがとうございます。8年が過ぎ地元でも風化が心配されている。昨年は、ブラックアウトにより電気の大切さを体験した。災害に対する準備を怠らないようにしたい。北海道で唯一のストリートピアノ活動が、一昨年、ふるさと大賞を受賞し、昨年には100人で弾くストリートピアノを開催。今年も8月に予定し、今後も音楽がある商店街ストリートとして進めていきたい」と挨拶。
合唱では、本番前の練習の成果もあり、寒さに負けない声を響かせた。
同合唱部・西川美玖部長(2年)は、「昨年に引き続き参加。このような経験はあまりできないので、できる限り参加したい。復興を支援したい思いで歌った」と話し、同・畑蓮花さん(1年)は、「市民みんなでひとつになって歌ったと思う。東北の復興の力となるよう、思いが届くと良い」と話した。
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