市立小樽美術館(色内1)では、3月2日(土)から5月12日(日)まで、企画展「絵画のなかの登場人物ー小樽ゆかりの画家たち」を開催している。
今回は、同館所蔵作品の中から、小樽にゆかりのある画家20名による人物を題材にした作品にスポットを当て、自画像や大切な人の肖像画など42点を展示。
同じ人間をモチーフにしていても、それぞれに特徴があり、どんな思いで描いたのか、誰を描いたものなのか、絵画に語りかけながら鑑賞する貴重な機会となる。
コーナーを5つに分け、「主役としての人物」では、右側の壁に、渡辺祐一郎氏の自画像・同氏が描く中村全策氏の肖像画、左の壁に大月源二氏や富樫正雄氏の自画像と合わせ、両氏の作品を展示。
チラシにも掲載された富樫正雄氏の「チヨさん」(1935年頃・油彩)は、振り袖姿の女性が描かれ、誰がモデルになったのか問いかけ、登場人物のストーリーに思いを馳せることで、作品との距離も縮まる。
「日常のなかの人物」は、何気ない日常の中から、家族が寛ぐ様子などが描かれ、「風景の中の人物」は、風景を主とした中に書かれ、見事な存在感を発揮。
「人物への関心」では、輪島進一氏のバレエをする女性の動きを表現した「加速度」を、5つ目のコーナー最後は、「人物の気配」と題して、人物は描かれていないが、気配を感じる作品3点展示している。
山田菜月学芸員は、「描かれている人がどんな人だったのか?、モデルと作者の関係は?、絵の中のストーリーに思いを馳せ想像してみると、新たな美術鑑賞の楽しみを味わうことができるのでは」と話す。
絵画のなかの登場人物 小樽ゆかりの画家たち
3月2日(土)~5月12日(日)9:30~17:00(最終入館16:30)
4月29日・5月6日除く月曜日・3月22日・5月7日~10日休館
市立小樽美術館(色内1)2階企画展示室
関連事業
3月10日(日)14:00 展示会場
「バレエのなかの登場人物」出演:小林久枝バレエスタジオ
3月30日(土)14:00 ミーティングルーム
探検隊「絵画のなかの謎を探れ」小学4~6年生対象・定員10名