小樽市消防本部(花園2)と小樽海上保安部(港町5)は、1月28日(月)10:00から、巡視船えさんで、船舶合同訓練を実施した。
船舶火災において、消防機関と海上保安部は、1968(昭和43)年4月1日付けで、業務協定を結び、その後、見直しを図ってきたが、2018(平成30)年7月20日の改正後、初めての船舶火災合同訓練となった。
同訓練には、消防署員24名を含む海上保安部合わせて約50名が参加し、連携及び協力体制の強化を図った。
訓練は、第2埠頭に停泊中の貨物船の機関室内から出火し、内部に白煙が漂い、船員1名が逃げ遅れたと想定。
訓練に先立ち、えさんの後部甲板に集合して、宮越繁喜消防署長は、「我々の持っている技術や知識を、船舶の中で発揮できるか確認し、出火室密閉法等が通用するかどうか研究してもらいたい。有意義な訓練になることを期待している」と挨拶。
消防隊員は、海保職員から船内構造や設備についての説明を受け、訓練を開始。警備機動ポンプ隊・救助工作隊・花園水槽隊の3つの部隊と海保職員1名と共に、内部に侵入し要救助者の救出を行った。機関室に見立てた船室は、消灯して煙を充満させ、より近い状況を再現。狭くて見えづらい中で、要救助者を運び出した。
警備機動ポンプ隊は、船内延焼拡大に備え、放水塔を延塔。花園水槽隊は、ホースを延長し、内部に進入する救助隊の援護注水を行った。
訓練終了後、宮越消防署長は、「海に関しては訓練する機会がないので、お互いの持っている技術・装備の情報を交換し合い、どれだけの協力体制が取れるか、利用し合うことができるのかを確認し、これを機に進めていくべきと考える。狭さや障害物を経験し、進入して救出することの困難さを改めて経験させてもらい、良い訓練だった」と講評を述べた。
海保職員は、「有意義な訓練だった。実際の事案でも、海保と消防が合同で対応することは充分に予想される。引き続き、今日のような訓練を継続し、さらに連携を強化していきたい」と述べた。
13:30からは、朝里CP隊・手宮化学隊・高島化学隊・救助工作隊が参加して行われた。
◎小樽海上保安部
◎小樽市消防本部
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