迫(はざま)俊哉小樽市長が、2018(平成30)年8月27日に就任し、早5ヶ月が経過した。平成最後の年となる2019(平成31)年の幕が開き、迫市政初の年度予算の編成作業が進んでいる。
今年は4月の統一地方選挙と7月の参議院選挙が行われる選挙の年となっている。小樽では、4月に、北海道知事選挙3月21日(木)告示・道議会議員選挙が3月29日(金)告示で、共に4月7日(日)に投開票、市議会議員選挙が4月14日(日)告示・4月21日(日)投開票で行われる。第19回統一地方選挙について
小樽市は、例年の統一地方選挙で市長選挙も同一の4月に行われていたが、森井秀明前市長が8ヶ月の任期を残し、市議会にいじめられたとの理由で、8月26日投開票での出直し選挙を仕掛けたが、市の総務部長などを務めた新人・迫俊哉氏が、森井市長に圧勝。迫市政が誕生した。
この5ヶ月で迫市長がまず取り組んだのは、混迷に混迷を続けていた森井前市政の問題点を洗い出し、「一刻も早く市民の市政への信頼を取り戻し、市政を安定させる」ことだった。
このためには、迫市長の35年もの行政経験が活き、9月と12月の定例会では、森井市政では当たり前だった延会や休会など、異常状態が続いていた市議会が正常化された。
また、市民から多くの苦情が寄せられていた除排雪を見直し、前市政より除排雪予算を1億2,000万円増額し、除雪対策本部も例年より半月早めに設置。
森井前市長が頑なに首を振らなかった市長報酬を、現行15%削減に、さらに10%の削減を加え、25%削減を図り、83万円から73万円とした。さらに、前市長では出来なかった副市長に、財政・病院問題に詳しい小山秀昭・元財政部長を充て、市議会の承認を取り付け、女房役を得て、迫市政の本番が始まった。
この迫・小山体制での市政の舵取りで、まずは今年度の政策予算がどのように編成されるか、庁内の組織編成や人事異動がどう固められるか、予算と組織と人事の行方に注目が集まっている。
この中で、迫市政に課せられた課題は、公約の「未来を見すえたまち」づくりをどう具現化するかが問われることになる。「はざま俊哉」の公約
市の2015(平成25)年の耐震診断結果では、これまで市の主要な大規模建築物である、市役所庁舎本館・別館・総合体育館・市民会館の4棟については、震度6強の地震で「大破か倒壊する危険性が高い」とのショッキングな結果が出ており。さらに、小樽市保健所・総合福祉センター・医師会講堂や、民間の北海道済生会西小樽病院・ホテルノイシュロス小樽・小樽駅前第1ビル・小樽駅前第2ビルなど7件が、倒壊・崩壊の危険性が高いとの診断が出ている。
地震が続く北海道で、市内の主要建物が震度6強の地震で大破か倒壊する危険から、市民をどう守るのかが、これからの迫市政に問われることになる。まさに、小樽のまちづくりは待ったなしの状態だ。
森井前市政は3年4ヶ月もの間これらの問題に何ら触らずに見過ごしてきた。果たして、迫市政は、「未来を見すえたまちづくり」にどう取り組むのかが、第1回定例会(3月議会)で問われることになろう。
小樽のまちづくりのための組織編成や人事や予算がどうなるかが、迫市長の初の試金石となる。
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