小樽市議会(鈴木喜明議長)第4回定例会の予算及び基本構想特別委員会(川畑正美委員長)が12月14日(金)13:00から、市役所(花園2)第2委員会室で行われた。
共産党・高野さくら、公明党・千葉美幸両議員が、第7次総合計画基本構想案に関して質問を行った。
高野議員は、基本構想に掲げられている「教育環境の向上を図る」ということに、クラスの35人以下の少人数化の考えが含まれていないのかどうか質問した。
少人数化は、教員が児童生徒と直接関わることのできる機会を増やし、一人一人の可能性を広げる、きめ細やかな教育が可能になり、授業をより分かりやすく、子どもたちも授業中に疑問を解くことができるなど、学力向上のメリットが実証されている。
担当者は、「基本計画の策定を進める中で、内部で協議し、どのような形にするか、施策に取り込むかどうかなど、今後、検討する」と答えたが、「少人数化のメリットは承知しており、前向きに取り組んでいきたい。そのために必要な要望を、北海道教育員会や文部科学省へ言っていく」とした。
千葉議員は、基本構想の最重要課題を人口対策に位置づけていることに関し、人口の数値目標が示されていない理由を質問した。
担当者は、目標数値を設定した場合、減らさないことを前提としたまちづくりなのか、減った人口に合わせたまちづくりなのかが分りづらくなるとした上で、「人口推計は、現在の人口構造や出生率などの条件で、ある程度先が読め、10年程度ではかなり精度が高い。転出超過や出生率が改善したとしても、すぐに総人口は大幅に改善しない。根拠の弱い目標値は掲げるべきではない」と説明し、「むしろ確度の高い推計値を市民に示した上で、共にまちづくりを進めていくことを考え、目標数値は掲げなかった」とした。
また、同議員が、構想中の「人口減少の抑制を図る」ということについて、詳しい説明を求めると、「若い世代の転出超過の抑制、出生率の回復 アクティブシニアをはじめ幅広い世代で移住ニーズがあると思うので、移住・定住を進める。また交流人口も人口対策として位置付ける」とした。
さらに同議員は、「小樽市の将来的な人口減は避けられないと思うが、これから計画される施策が、人口抑制にどのように寄与していったのかの効果や成果の評価の仕方が分かりにくい。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が推計した、小樽の将来人口を下回らないということで良いのか」と質問したのに対し、「人口推計の精度は高いので、社人研の推計値を上回れば、成果があったと考えるが、今後、策定する基本計画の中に、成果指標を設定し、取り組みの効果がどうであるのか評価できるようにしたい」とする答弁を行った。
◎H301214 小樽市議会 予算及び基本構想特別委員会1
◎H301214 小樽市議会 予算及び基本構想特別委員会2