小樽市は、昨年12月から不在が続いていた副市長の候補に、現在、社会福祉法人小樽市社会福祉協議会常務理事の小山秀昭氏を選任したことを、11月19日(月)に市長会見を開き発表した。
迫(はざま)俊哉市長は、「同氏は、庁内外において人望が厚く、私とは違った分野での経験が長く、お互いに補完できるのではと考える。今後暫く財源不足が見込まれるため、安定的な行政運営の財政基盤をしっかりと築いていかなければならない中で、財政に精通した方を副市長に充てたかった。同氏に10月上旬に話し、数日で快諾をいただき、社会福祉協議会の野坂会長の理解を得た」と経緯を述べた。
小山氏(昭和32年11月26日生まれ)は、昭和55(1980)年から市役所に勤務。大きな課題を抱えた時期の平成15(2003)年に財政課長となり、平成17(2005)年3月に財政再建推進プランを作り、平成18(2006)年2月に同プランの実施計画の中心となる。市立小樽病院事務局次長・病院局経営管理次長・同部長となり、小樽病院の新築統合に向けて手腕を発揮。その後、財政部長・医療保険部長を務め、今年3月に定年退職。7月から同職に付き、11月30日(金)付けで退職。
12月4日(火)召集予定の第4回定例会冒頭で提案し先議。同意が得られれば、翌日5日(水)に就任。同日、記者会見を予定。除雪対策本部長・石狩湾新港管理組合の副管理者・一般社団法人小樽自然の村公社の理事長等の職につけるよう準備を進める。
副市長候補について、市議会にも午前中に伝えたところ、概ね了解を得たという。
迫市長は、副市長人事について、庁外からの登用を明言していたが、今春に定年退職した元職員を選任したことは、結果的には庁内からの選任人事となった形だ。今後の市政運営の女房役に、気心が知れ、財政問題に詳しい元職員を据えての、新政権の実質的船出を迎えることになった。
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