小樽市文化祭関連の展示会も終盤となり、10月31日(水)から11月4日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで写真市展、市民ギャラリーでユース展が開かれている。
市民より公募した写真市展では、1部(自由の部)推薦の市展賞に紅露雅之さんの「大都会の片隅で」、2部(ネイチャーの部)推薦の市長賞に大湯崇夫さんの「森のアンティークランプ」が選ばれた。
10月6日(土)に生涯学習プラザ(富岡1)レピオで、日本写真家協会会員の石津聡氏による公開審査が行われ、1部には32名・154点の応募があり、入賞6人・入選30人の36点が、2部には28名・99点の応募があり、入賞5人・入選28人の33点が選ばれた。会場には、入賞入選作品69点を展示。
紅露さん(75)は、妻の勧めで50歳の時に、道新文化センターの写真教室に通ったのが始まりで、数々のコンテストの入賞経歴を持つ、実力の持ち主。風景よりも人物を得意とし、フイルムカメラからデジタルカメラまで使いこなす。
市展賞は今回で3回目の受賞。この作品は、12、3年前に新宿でポジフィルムを使用して撮影したもの。
「思い掛けない作品で受賞でき、とても嬉しい」と喜びを語った。今回は、7点応募した内の1点が入賞、2点が入選した。
ネイチャーの部で市長賞を受賞した大湯さんは、10月に長橋なえぼ公園の森の自然館で写真展を開催したひとりで、同公園に毎日のように足を運ぶほど、熱心に撮影に取り組んでいる。
今回は、逆さまの枯れたオオバユリをランプに例え、幻想的な光景を醸し出している。森に通い詰めた大湯さんならではの作品だ。
同じく、森の自然館写真展メンバーの薬師セツ子さんも、コンテスト常連。準特選・北海道新聞社賞を受賞した「吹雪の夜が明けて!」は、吹雪の夜が過ぎ、祝津の歴史的建造物に吹き付ける雪を撮影した小樽ならではの作品。
表彰式は11月4日(日)15:00、同美術館1階研修室で行われる。
写真市展 10月31日(水)~11月4日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
市立小樽美術館多目的ギャラリー・入場無料
同時開催中の小樽ユース展は、小樽桜陽・小樽潮陵・双葉・北海道高等聾学校4校の美術部員27点を展示し、若い感性が漲る作品がずらりと並んだ。
当番の市展委員や小樽美術協会員で一水会会友の小樽在住画家・村元道男さんは、「一生懸命に描いている高校生ならではの作品を、ぜひ大人の目で観てもらいたい。絵から教えられることが沢山ある」と、来場を呼びかけている。
小樽桜陽高校1年・北桃夏さんの「りんご」は、抽象的に捉え、高校生らしさが出ていて、今後どのような作品を描くか楽しみだと村元さんは話す。
ペン画では、中に色を入れて、大人が使う技術を知っていたり、一見、子どもっぽさを感じる絵でも、良く考え構想を練った作品も多い。個性豊かに丁寧に描かれた作品が多く、今後、小樽の美術界を担う若人の作品展となる。
最終日の4日(日)は、市展委員による出展者への講評会を予定している。
小樽ユース展 10月31日(水)~11月4日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
市立小樽美術館市民ギャラリー・入場無料
◎平成30年度小樽市文化祭 第26回写真市展受賞者一覧