数々の芸術の発表の場となる小樽市文化祭の小樽硝子展2018と合同華展が、10月24日(水)から、市立小樽美術館(色内1)で開催中だ。
小樽硝子展2018では、市民ギャラリー1を会場に、市内在住の5人の硝子作家の個性溢れる8点を展示している。
小樽ilPONTE工房チーフの永田琢也さんは、透明の硝子で骸骨をモチーフにした4点を、有限会社カレット主宰の山田セツさんは、ガラス彫刻・グラス・グリプティの技法を施した優雅なガラスが特徴で、ウイリアムモリスなど2点の肖像画なども。
初参加の青森から今年5月に移住してきた安藤悦志さんは、kim glass designに所属。「道知」は、朝日と海・川を板ガラスに表現。鮭の顔を描き、鮭の生き方と自分の生き方を重ねて製作したオブジェ。
北一硝子所属の長内代志子さんはライラックやいちごのキャンドルスタンド、kim glass design代表の木村直樹さんは「asyncⅠ」を出展。硝子が織り成すアートを重視した作品が並び、作家の製作風景をDVDで見ることもできる。
小樽硝子展2018 10月24日(水)~28日(日)10:00~17:00(最終日16:00)・入場無料
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多目的ギャラリーでは、市内で活動する草月会北海道支部グループ緑(奥村佳以代表)、華道家元池坊小樽支部(米山良子支部長)、小原流小樽支部(斉藤豊葉支部長)、深雪アートフラワー遠田絢子教室(遠田絢子代表)の4団体が一同に集結。それぞれの流派に則った花々を発表している。
草月会は8点を展示し、自然の山や庭で採取した花や木々を使い秋をイメージした。ダイナミックな作品が多く、7種類を使った混ぜさしでは、白樺をアクセントに、姫リンゴや葉牡丹などを生けた。
池坊では9点が並び、それぞれ自分の好きな形で、綺麗に紅葉したブルーベリーの葉や自宅庭で調達したものを使用。紅葉が池に落ちる様子を表現するなど、同祭は、一年を締めくくる出展として力を入れている。
小原流では8点を展示。秋の自然景観を器に表現した写景盛り花では、移ろいゆく季節の花を表現。絵画的で雅な世界を表現する琳派は、生活空間に合わせ低い構成で多面的に見せる作品等が並ぶ。
深雪アートフラワー遠田絢子教室では10点を展示し、ピンクのガーベラとかすみ草、秋を彩るコスモスにはとんぼが止まり、どれも緻密な手仕事に来場者は見入っていた。
当番を務める米山支部長は、「花は心のビタミン、綺麗に紅葉した葉があったり、季節を感じ、心を豊にしてもらいたい」と来場を呼びかけた。
合同華展 10月25日(木)~28日(日)10:00~17:00(最終日16:00)・入場無料
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