平成27(2015)年度から、文化庁は、魅力溢れる様々な文化財を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外へ発信することで、地域の活性化を図ることを目的に「日本遺産」を認定している。
小樽市でも認定を目指し、平成29(2017)年から、産業港湾部に日本遺産担当部署を新設し準備を進めてきた。
平成29(2017)年度に認定された日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~」に、本市が追加認定されることとなった。
北前船とは、江戸時代から明治時代にかけて日本海と瀬戸内海を結び、大阪と北海道の間で米や魚などの物資を売り買いしながら文化も運んだ船。
昨年、函館市・松前町・秋田市など全国11の自治体を認定し、今回、道内から小樽市と石狩市、青森県野辺地町など全国27の自治体が追加認定された。
同市は、北前船の船乗りたちが出港前に日和を見た日和山や、同船で運んだ物品の保管のために建造した倉庫群が現存し、当時の写真や航海の安全を祈願し奉納した船絵馬、文書なども残り、北前船と深い縁がある。
認定されると、文化芸術振興費補助金の交付による情報発信・人材育成・普及啓発・公開活用のための整備などに対する支援が受けられる。
市長は、「北前船は、明治時代の北海道の開発を物流面で支え、本市のみならず本道の発展の礎になったものであり、そのストーリーで認定を受け、誠に喜ばしく光栄に思う。地域活性化に向け、積極的に取り組みたい」とコメントした。
◎日本遺産の認定に向けて