森井秀明市長の身勝手発言で空転!総務常任委


 小樽市議会(鈴木喜明議長)平成30年第1回定例会は、3月12日(月)13:00から、市役所(花園2)各委員会室において、総務・厚生・建設・経済の各常任委員会を開催した。
 森井秀明市長が出席した総務常任委員会(山田雅敏委員長)では、平成26(2014)年度の成立から5年目を迎え、見直しの検討が必要になっている小樽市自治基本条例に関して質疑が行われた。
 自民党・濱本進議員は、森井市長が就任当初に、「自治基本条例のブラッシュアップ」を議会の場で頻繁に口にしていたことを指摘した上で、条例に対する感想や思いについて質問した。
 森井市長は、「この場では思いを持っていない。これから市民の声を聞きながら、そういう思いが芽生えたら話をしていきたい」と答弁。
0312council.jpg 同議員は厚木市の同条例が、市長の責務として、政策の意思決定経過を多様な方法で市民に説明しなければならない条項や、市政運営の方針や取り組み状況を議会や市民に、毎年度説明しなければならない条項を設けてあることを挙げ、「小樽市は残念ながらここまで規定していないが、こういう規定が必要では?」と指摘し、問題意識を持たない市長の態度に、「たんなる言葉を弄んで、ブラッシュアップを口にしていたことが露呈した」とあきれた。
 また、9日の予算特別委員会で銭函地区水難救助体制整備事業費を含む8億円の予算減額修正案を可決したことを受け、森井市長が報道機関に対して、「銭函で水難事故が発生した場合、議員はどう責任を取るのか」と、議員が道義的責任を負うべきといった趣旨の発言に対して質問が行われた。
 共産党・酒井隆裕議員は、「問題発言」と指摘した上で、「非常に残念。水難事故が起きてほしくないと思っているのは、議員を含め小樽市民全員の願い。否決された事業は市長の思いつきで行うことに対し否定的な意見が出たもの。責任を転嫁するようなことはしてほしくない」と、森井市長の言動を強く糾した。
 民進党・佐々木秩議員は、議員の道義的責任を口にする市長に対し、「排雪抑制が結果的に事故を誘発したり、やろうとしたら出来たが、予算をつけなかったために事故等が起きたことなどは、市長に全て道義的責任があるということか?」と確認した。
 市長は、「場合による」と自身に都合良く答弁をした上で、今回、否決された事業は、昨年9月に銭函で発生した死亡事故に対する「道義的な理由から予算計上をした」と、これまでの発言内容と異なることを言い出し始めたことから、議論が空転し、議事精査のため同委員会は中断し、13日(火)以降に再開されることになった。
 丁寧な議論を重ねず、感情のまま相手を煽る森井市長の発言は、以前、ドリームビーチ海水浴場の市営開設予算が否決され、「事故がおきたら議員の責任だ」といった趣旨の発言を巡り、混乱を生じたことが思い起こされる。
 肝心なことにはだんまりを決め込むが、非を責められると突っかかる森井市長には、ルールある議会議論を望むことは到底困難のようだ。
 H300312小樽市議会総務常任委員会 自民・濱本議員
 H300312小樽市議会総務常任委員会 共産・酒井、民進・佐々木各議員