小樽市議会(鈴木喜明議長)平成30年第1回定例会の予算特別委員会(前田清貴委員長)が、3月5日(月)13:00から市役所(花園2)第2委員会室で行われ、経済常任委員会所管の予算案について審議が行われた。
森井秀明市長が、昨年8月に独断で港湾計画改訂作業を中断したことについて、議会では、これまでなぜ中断しなければならないのか市長に質してきた。
今回、市長が中断にこだわってきたはずの港湾計画改訂に係る事業費20万円が計上され、関連する質問が集中した。
共産党・小貫元議員は、そもそも市長が改訂作業を中断した理由の一つが、港づくりの方向性を、市職員も含め港湾業界などでこれまで検討してきた物流・観光・防災の3本柱と、物流1本で行きたいとする市長の考えが対立したことにあると糾した。
さらに同議員が「市長が駄々をこねて業界の意見を聞かないという話だ」と念を押すと、担当者は「足並みが揃っていない状況」と答えたが、同議員は「市長だけが揃っていない」と返した。
改定作業の中断にあたり、「早急に港づくりの基本理念を作るための話し合いを、業界と行っていく」考えを議会に示していたにも拘わらず、昨年8月の中断決定以来、一度も話し合いの場を設けてこなかった市に対し、同議員は「無責任」と強く非難した。
また、平成30(2018)年度に基本理念を作成し、31(2019)年度に港湾計画の改定作業、32(2020)年度に国交省の交通政策審議会の答申を受けて、港湾計画を決定していく道筋を示す市に対し、同議員は、「現市長の下では、港湾計画改訂はあきらめたということで理解した」と述べた。
今回の港湾計画改訂事業費20万円は、基本理念を作るために港湾関連団体等と話し合いの場を設ける経費と、国と協議を行うために必要となる旅費を計上したものだ。議会では、基本理念を作る作業も港湾計画改訂作業の一環であると指摘してきたが、なぜか市長は港湾計画改訂を中断することにこだわってきた。
つまり、これまでの市長の説明では、基本理念を作ることと港湾計画改訂とは別物だということになる。
公明党・斉藤陽一良議員は、そもそもこれまでの説明に矛盾する市長の予算案は、「中途半端で支離滅裂の予算だ」と切って捨てた。
◎関H300305小樽市議会予算特別委員会 民進・面野、林下、公明・斉藤、松田各議員
◎H300305小樽市議会予算特別委員会 自民・山田、中村、共産・小貫、酒井各議員