青空が晴れ渡った3月21日(水)、4月に開校される山の手小学校の内覧会が行われ、春から同校へ通う児童や保護者をはじめ、多くの市民が訪れた。
ガルバニウム鋼板の緑が映えるツートンの真新しい校舎は4階建てで、総工費は土地の造成も含め約20億円。
玄関に一歩足を踏み入れると、建物の新しい匂いとともに、広くゆったりとしたホールが広がる。
太陽光や自然風を校内に導くためのライトコートが設置されているため、校舎内はとても明るく気持ちが良い。
1階は職員室のほか、保健室・放送室・図工室・多目的ホールが配置され、別棟の室内運動場と渡り廊下で繋がっている。
目を見張るのは、室内運動場の内装。周囲の壁やステージ背景が木目調に仕上げられ、壁には電動バスケットゴール、ステージにはたくさんのスポットライトが当てられるようになっている。
2階へ上る階段の踊り場には、統合される緑・最上・入船3校の校舎と校章が、四季のイメージと共に配置されたメモリアル的なステンドグラスが嵌め込まれ、日の光を通している。ステンドグラスは図書室にも設置されており、いずれもステンドグラス工房を営む緑小卒業生から寄贈を受けたもの。
2階から4階にかけて普通教室が配置されており、全てオープン教室。大型テレビや実物投影機・有線LANなどが整備され、ICT環境を充実している。また、各教室の間には、作業スペースや習熟度別少人数授業を行うことができるワークスペースが配置されているため、オープン教室であっても互いの音などが気にならないような配慮がなされている。
2階の音楽室、3階の図書室、4階の理科室・家庭科室など、どの教室も広々としており、ワイドで緩い弧を描いた黒板はどの位置からも見やすくなっている。特に図書室はPC室と一体となり、いろいろな調べものをし易い環境が、保護者から好評を得ていた。
各階のトイレには車いすのまま利用できる個室が完備され、その他の便器も全て洋式になるなど、高齢者にも使い勝手が良いことから、災害時に避難所として利用されることも考慮されていることが伺われる。
小樽公園に隣接する同校は、どの方角も眺めが素晴らしく、天狗山、白樺林などを借景に、全ての教室の窓がそれぞれ一幅の絵を思わせ、豊かな気持ちになる恵まれた教育環境になっている。
保護者から心配の声も聞かれていた通学路についても、学校前に新たな信号機の設置工事が進められており、歩道も幅を広くするなど安全への配慮が図られている。
これまで老朽化した校舎に我慢してきた子ども達からは、「テンション上がる!」「待ち遠しい!」といった声が聞かれ、春から新1年生の男児は、「1年生の教室だ!」と、愛おしそうに床に寝そべる姿も見られた。
4月から同校に通う児童は481名の予定。