小樽市議会(鈴木喜明議長)は、中断していた総務常任委員会(山田雅敏委員長)を、3月13日(火)に再開した。
銭函地区水難救助体制整備事業費を議論の末に否決した議員側に対し、「道義的責任を負わなければならない」とする趣旨の森井市長の発言が中断の原因になっている。
民進党・佐々木秩議員は、道義的責任が問われる場合を質したが、市長は、「道義的責任を問われる場合の基準は、ケースバイケースで答えられない」趣旨の答弁を行った。
道義的責任とは、一般に社会の規範となる道徳や倫理に反する、いわば人の道に反したことだが、同議員は、「市長が道義的責任を問われる場合を答えられないのに、議員に道義的責任があると言うことはおかしなこと」といった趣旨の指摘をし、市長の発言を取り消すことを求めた。
これに対し、市長は「発言を取り消すつもりはない」と、あくまでも議員は道義的責任を負うべきとする答弁に終始した。
議員は、森井市長の思いつきとも言える提案に対し、慎重さを求める一方で、海保や警察など他の機関との連携や、他自治体・地域との協力により禁止区域での遊泳を防ぐ等の措置を、まず取るべきことを示している。
また、市長は、説明や根拠に乏しいと議会議論を通じて指摘を受けたのであれば、内容を再調整して再度提案する道もある。
「可決してくれなかった。自分の思い通りに行かなかった」といって、道義的責任のようなものを持ち出し、捨て台詞を吐くことは、その後の話し合いの道を閉ざし、決裂を生じさせるだけだ。
森井市長のやり方が対議会のみならず、経済界、さらに道や国等との間に行われることは、小樽市にとって大きな脅威ともいえる。
次に、同議員は、「可決に協力してくれなかったのは一部の議員」とする市長発言について、「予算特別委員会では、すべての議員が市長の予算案に賛成しなかった」ことを指摘した上で、真意を質したが、市長は「そうは(すべての議員が賛成しなかったとは)思っていない」と、事実と異なる頑なな答弁を続けたため、同委員会はまたも中断し、いつ再開出来るとも思えない状態になった。
これまでも、「私が真実だと思えばそれが真実だ」といった森井市長の発言は、何度も議会を混乱させてきたが、また性懲りもなく繰り返し、いたずらに税金を空費させる市長の態度には、いよいよ市民から怒りを買うことになりそうだ。
◎H300313小樽市議会総務常任委員会 民進・佐々木議員
◎H300313小樽市議会総務常任委員会2
◎事実違っても「私はそう思いません」。総務委再開もまた中断<あんてつが行く>
◎4時間超も待たせて「詫び」すらないのは道義的にどうなのでしょう<あんてつが行く>