小樽市長定例記者会見が、11月7日(火)11:00から、市役所(花園2)市長応接室で行われた。
記者から、10月27日(金)に設立された「小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合」から、今月中にも小樽市に対し、中心市街地活性化基本計画の策定についての要望が行われる予定であることについて、森井秀明市長の率直な感想が問われた。
同組合は、駅前第1ビルの建替えや、人と車が交錯して危険な駅前広場の整備を現実的なものにするとして、地権者らによって設立されたものだ。
市長は「老朽化は改善していきたいが、財政が厳しい。第1ビルの建替えとなれば相当な負担がかかるため、財政状況や公共施設総合管理計画との兼ね合いを見定める必要がある」と答えた。
また、記者の「第1ビルには市営住宅もあり、震度6強以上の地震で倒壊する危険があると指摘されていることから、極力早い着手が望ましい」といった指摘に対しては、「準備に時間がかかり、一朝一夕にはいかない」など、他にも多くの公共施設が老朽化している上に、財政が厳しいといった認識を示し、自らは何も出来ない現状を語るに留まった。
森井市長は「中心市街地の整備再開発:中心市街地に市営住宅を建設し、危険な駅前広場の再開発も実行します」と公約に掲げていたが、これまでもの議会議論の中では、中心市街地における市営住宅の建設候補地の目途が、全く立っていないことが明らかになっている。
さらに、駅前広場の整備についても、市議からは「駅前第1ビルを改築してターミナル機能を設置するとともに、市営住宅もテナントと共同しながらやっていく今のスタイルでも良いのではないか」と、駅前広場と駅前ビル再開発(市営住宅)の問題を、総合的に解決していくべきとする指摘もされているが、市長は、議会において「駅前広場と駅前ビル再開発の問題は別もの」という考えを示し、単に「改善する」との答弁を繰り返すだけで、明確なビジョンを示すことも出来ていない。
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本来ならば、公約に掲げている森井市長が率先して、中心市街地活性化基本計画の作成を進めているはずのものだが、市民からの要望が出される段になっても、役所の体制づくりさえ「何も着手していないので、今は話せるような状況にない」といった有様だ。
市民要望の強い市民プール建設の公約についても然りで、森井市長が選挙公約に掲げた数々の公約が泡と消え去っていることに対しても、我関せずの無責任さばかりが突出する会見となった。
また、中央バスとの関係悪化の原因の一つとなった、地域公共交通網形成計画策定のための法定協議会については、11月30日(木)開催で準備を進めていることを明らかにした。
次回、定例記者会見の開催予定は12月4日(月)11:00。