小樽在住のピアニスト・中川和子氏の定期演奏会となる「ハンマークラヴィアコンサートvol.35」が、12月8日(金)19:00から小樽市民センター(色内2)マリンホールで、2年ぶりに開催される。
中川氏には珍しいシューベルトを選曲し、氏のモチーフを生かしたピアノ演奏が、シューベルトの世界へ誘う。主催は中川和子ファンクラブ”ハンマークラヴィア”(金丸智子代表)。
同氏の技術力と気さくな性格がファンを引き寄せ、多くのファンを魅了し続ける同コンサートは、今年で35回目を迎え、市内でこれだけ長く続けている演奏家は珍しい。
同ファンクラブは、金丸代表が中心となり、1990(平成2)年に小樽で発足。年2回もしくは1回のスタンスで、プロの生演奏を若い世代にも楽しんでもらいたいと、高校生以下は無料としている。
同代表にとっても今回のシューベルトは楽しみで、「18日(木)の小樽商科大学室内管弦楽団定期演奏会では、渾身のベートーベンが素晴らしかった。全身全霊で決して手を抜かず真摯な姿勢で取り組んでいることが、ファンを支えている。今回のシューベルトは中川さんならではの微妙なニュアンスがファンを魅了し、どんな風に味つけするのかが楽しみで、味の好みが合うファンが多いと思う」と話す。
プログラム前半は中川氏のソロ。モーツアルのソナタイ長調KV.331(トルコ行進曲)と、シューベルトのソナタイ短調Op.164・D537を演奏。後半は、大阪府出身で恵庭市在住で北海道文教大学講師の西野美穂氏と連弾で、シューベルトのロンドイ長調Op.107・D951とシューベルトの幻想曲へ短調Op.103・D940を演奏する。
西野氏とは、中川和子ファンクラブハンマークラヴィア北海道主催の小樽で開催したクリスマスコンサートにも出演している。
同クラヴィア北海道は、同ファンクラブを母体として、1998(平成10)年に発足し、演奏活動を通じて北海道の地域へ生の演奏を提供し、地域の人々とコミュニケーションを図り、音楽文化の活性化に繋げることを目的としている。
ボランティアで道内各地を回る同北海道の演奏会は、来年3月に興部での開催を予定している
中川氏は、「ベートーベンとシューベルトは、留学先のウイーンでは有名な作曲家。精神的に取っ付きにくい曲ではあるが、連弾に引き込まれ、シューベルトらしい初期の頃の作品を演奏する」と話した。
中川ファンクラブ”ハンマークラヴィア”コンサートVOL.35
「ファンタジーへの誘(いざな)い」
12月8日(金)開場18:30・開演19:00・終演20:30
小樽市民センター(色内2)マリンホール
一般3,000円・高校生以下無料・全席自由 当日券あり
チケット取扱い:リストランテ・トレノ 早川陽子設計室北海道新聞中販売所 小樽市民センター
問合せ 0134-29-1719 中川和子ファンクラブ・ハンマークラヴィア代表 金丸智子
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