9月28日(木)の質疑で小樽市が答弁に窮し、散会となっていた小樽市議会(鈴木喜明議長)第3回定例会の予算特別委員会(新谷とし委員長)は、10月2日(月)13:00、ようやく再開することになった。
協定書を締結せず、ふれあいパス事業に関する支出を行っていたことについて、冒頭、福祉部長から、市の契約規則に違反している旨の答弁が行われ、上林猛副市長は、「慎重に対応すべきだった」と陳謝があったが、重大な市の過失について、最終責任者である森井秀明市長は、質問で責任についてどう考えるか指摘されるまで、ひと言も発言がなかった。
共産党・高野さくら議員は、市長の信義に反する態度に抗議する文書が、中央バスから提出されていることについて、「市長は自身の言動を否定しているが、まず、こういう文書が出された時点で、誤解があるならすぐに行動に移すべきだった」また、「文書で回答したと言うが、期限を過ぎた回答では失礼ではないか」と強く指摘した。
さらに、誤解を生じていると認識しながら、市長自らが誤解を解く努力を怠ったことに触れた上で、「そもそも、ふれあいパス事業は、市の単独事業であり、中央バスが運賃や手間の負担を協力してくれて成り立っている事業。こちらからお願いしなければならないにも関わらず、市長の態度は不思議でならない」と、市長が一体どういうつもりなのか半ば困惑しながら、「市長のこのような態度が、市が全額負担する結果になった」と、市長のこれまでの対応を非難した。
民進党・高橋龍議員は、市長が、「ふれあいパス事業の協定が締結されていないことを知ったのは5月18日だ」と答えていることに対し、担当課は、4月27日に既に市長に説明をしていたと答弁したことから、「5月18日か4月27日のどちらなのか」と質したところ、市長は、「担当課からは説明があっただろうが、その時は正確に把握出来ていなかったので、正確に把握したのは5月18日だ」と答えた。
高橋議員は、「大切な報告を受けていたにも関わらず、市長は聞いていない。これは、ふれあいパス事業を軽く考えていると言われても仕方がない」と指摘した。
最後に、高橋議員は、「交渉は、相手の気持ちを考えて成り立つもの。市長は相手の気持ちを斟酌することに欠けている。ふれあいパス制度は中央バスの協力で成り立っている構図を忘れてはならない」とした上で、中央バスとの関わりについて森井市長の所感を求めた。
所感を言えない市長に代わって、躊躇しながらも担当課長が、「平成9年度に始まったふれあいパス事業は、中央バス・ニセコバス・JR北海道・JR北海道バスの協力があったからこそ、今日まで続けて来ることが出来た。小樽位の人口規模の都市で、ここまで路線が充実している街は他にない。
運転手が車内でふれあいパス制度を説明しながら、ふれあい回数券の販売をしてくれている。中央バスは観光施設、高齢者福祉施設でも市に貢献してくれている。まだ協議して行かなければならない課題もたくさんあるが、今後も誠意を持って信頼関係を築いて行きたい。担当課としても努力していきたい」と答えた。
森井市長は、自身に代わって述べられる所感を一体どういう気持ちで聞いていたのか、これまでの言い訳や弁解、挙句の果てには、言葉の意味を自分流にねじ曲げて辻褄を合わせる姑息な態度を見る限り、これでどうして首長でいられるのか、極めて疑問を感じざるを得ない。
◎H291002小樽市議会予算特別委員会1
◎H291002小樽市議会予算特別委員会2
◎あんてつが行く