小樽観光協会サポートガイド「おたる案内人」と一緒に歩く、まちなみ散策ガイドツアーが、9月9日(土)10:00から小樽市観光物産プラザ(色内2)を出発して開かれた。おたる案内人5名に、栃木・福岡・札幌からの観光客7名が参加した。
同大学校が育成するおたる案内人とは、小樽の魅力に触れてもらうために、小樽観光の本質を捉えた人材育成を目指す認定制度。
その認定を受けた有資格者がガイド役となり、市内を1時間ほど案内をするツアーを、昨年から始め、今年で2年目となる。
今年度は5月27日(土)から始まり、10月までの第4土曜日に開催。7月・8月・9月は各2回実施。本日は、今年7回目の実施日となり、同プラザ内のサポートガイドコーナーに10:00に集合し、3班に分かれて出発。
1班は、マイスターの資格を持つ岩崎迪さんがガイド役を務め、勉強も兼ねた岡豊さんがサポート役となり、3名の参加者と同行した。
散策コースは、かつて銀行が立ち並び、小樽の中心的な業務が集結していた色内大通りに連なる歴史的建造物や旧手宮線、小樽運河を巡った。
大正の後半から昭和初期にかけて、玄関前に張り出した大きな柱が流行した建築スタイルも紹介。防火のために、札幌軟石を使用した石造りが多かった。
旧三井銀行小樽支店は、北海道初の鉄骨鉄筋コンクリートで造られた耐震構造であったこと、辰野金吾の設計で造られた旧日本銀行小樽支店の外壁のフクロウは、アイヌの守り神シマフクロウをモチーフにしていることなどが解説された。
北海道で最初の鉄道・旧手宮線は北海道の発展に寄与し、小林多喜二も北海道拓殖銀行小樽支店への通勤に利用していたなど、かつての色内駅の様子が撮影された写真を見せながら解説した。
小樽運河・浅草橋街園で解散となり、1時間10分ほどの散策を楽しんだ。
札幌在住の女性は、「参加できる日を楽しみにしていた。今まで、建物を見ていて分からなかったことが、解説を聞いて分かった」と話した。
また、福岡から出張で訪れた男性は、「ガイドを聞いたのは初めてで、歴史ある建物が沢山保存されていることを知った。解説もとても丁寧だった」と満足していた。
岩崎さんは、「何も知らないで小樽を散策するより、ガイドツアーに参加して説明を聞いて理解し、また小樽へ行きたいと思ってもらいたい。案内人の育成のためでもあり、サブの人がいることで、ガイドする人にとっても安心できる」と話した。
今後、同ガイドツアーは、9月23日(土)と、10月28日(土)を予定している。希望者は、同プラザ内のサポートガイドコーナーに10:00に集合。参加費無料。
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