サンモール一番街(稲穂1)が、10台の移動式展示スペースを並べ、ストリートギャラリーになった。仕掛けたのは、小樽サンモール一番街商店街振興組合(三ツ野篤久理事長)。同ギャラリーは6月1日(木)にオープンし、絵画やイラスト・写真・書など、平面作品の展示を希望する人に無料開放する常設ギャラリーにする。
初日は、同商店街が展示を呼びかけ、高田幼稚園・姉妹都市韓国ソウル江西区の小学生・商業高校・商大美術部・へいしろうスケッチクラブの絵画作品のほか、書家北川稲谷氏の作品が展示された。今後は、市内の幼稚園や小中学生などの作品を順送りに展示する予定。
同商店街では、旧小樽グランドホテルの跡地部分が壁になり、約50mにわたる広いスペースに簡易店舗を設置する計画も進められてはいるが、今回、アートによる商店街の活性化を期待して、ギャラリーを常設するアイデアを実現した。
キャスターを付けた移動式展示スペースは、1台が横2.4m・縦1.4mのサイズで、透明アクリル板で作品を保護するようにした。今は未塗装の木製だが、同商店街でサービス付き高齢者住宅ウィステリア小樽稲穂を運営する㈱日本レーベン(枝廣誠彦代表取締役社長)の協力で、今後、塗装して仕上げる予定になっている。
同商店街副理事長で、ギャラリー設置の実行委員長を務める大森富美雄さんは、「今回のような常設のストリートギャラリーの取り組みは、全国的にめずらしいのではないかと思う。例えば、子ども達の絵が飾られると家族や友人が商店街に足を運んでくれるでしょうし、普段、作品を制作している人にとっても良い発表の場になると思います。ポスターを貼れば広告にもなりますし、パネル展などの活用も考えられます。人通りを多くしたいという商店街の狙いはもちろんありますが、アートによる小樽の街の活性化ということを期待しています。多くの方に活用していただきたいです」と話す。
ギャラリー設置を機会に、大森さんの母校・小樽商業高校100周年記念で制作されたログチェアも8台配置し、休憩しながら作品鑑賞ができるようにした。同商店街には全国的にもめずらしいストリートピアノが設置され、ストリートコンサートなども行われているが、今後、アートも音楽もある人の集まる、賑わいの広場を目指していく同商店街から目が離せない。
同ギャラリーに関する問合せは、大森実行委員長(0134-33-4649・新海金物店内)へ。