一般財団法人小原流小樽支部(斉藤豊葉支部長)の作品を発表する「花の輪・人の輪ーみんなの花展」が、5月20日(土)・21日(日)の2日間、市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリーで開催している。
季節の花を取り入れた作品がずらりと並び、花に興味を持つ多くの市民で賑わった。
同支部は、市民会館で開催の和を遊ぶに参加する年と同ギャラリーを交互に、花展を開催している。
今年は、こどもいけばな教室の小学4年生から80代のベテランまで約70名が、日頃の学びの成果を発揮し、小原流の基本を守りつつ、思い思いの花を使った作品を発表。見応えのある展示会となる。
また、初心者向けにいけばな体験コーナーを設け、基本を丁寧に指導している。
会場入ってすぐ、こどもいけばな教室で学ぶ小学4年生から高校1年生まで6名の作品を展示。普段使わない珍しい花も、この機会に挑戦して、基本に忠実でありながらも初歩で学ぶ、立てる・傾ける活け方などにも若い感性が光る。
指導者であり、さらに勉強を続けている大川豊美さんは、中国の文人達が好み、花材同士の出会いを重要視し、すべてを際立たせる文人調の作品を出展。一扇の枇杷がアクセントになっている。
春らしい花としては、ナナカマドやドウダンツツジなど芽出の枝を用いて、優しげな色合いの葉を楽しみ、カキツバタやギガンジュームなどを使用している。中には、孔雀の羽を使った面白さと出会いを楽しむ作品もあった。
硯の石の花器を使い、出会いの美しさや品格を楽しむ小品花は、少ない花材で存在感を出している。
斉藤支部長は、「初夏に向けて季節の花を取り入れた作品や、作者の個性が作品に表れ器に合わせて花を選んだり、出展者のテーマはそれぞれ。水色の花器には、花にも同じ色の花を使い統一感を持たせた。格調高い文人調や自然の景色を表現した写景、襖絵のような琳派調の作品などが並んだ。こどもいけばな教室に通う子ども達の作品は、日々の成長が見られ今後も楽しみ。前日に皆さんが自分で活け、器も花も自分達で考えた。
作品を乗せる台の高さも意識して仕上げている。日本の伝統文化を大切に継承し、日頃の稽古の成果を発表する機会となり、多くの方々に足を運んでもらいたい」と話した。
斉藤支部長をはじめ、会員が会場に待機し、来場者の質問にも応じる。明日21日(日)も、花を飾る楽しみに触れる、いけばな体験教室を実施する。
小原流小樽支部「花の輪・人の輪ーみんなの花展」
5月20日(土)・21日(日)10:00~17:00(最終日16:30)
市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリー 入場無料
◎関連記事