小樽市議会(横田久俊議長)の予算特別委員会(前田清貴委員長)が、5月25日(木)13:00から、小樽市役所(花園2)第2委員会室で開催された。
同委員会は、平成29年第1回市議会定例会で継続審査となった市の総合計画策定に関する条例案を審議するものだが、同条例案は、これまで総合計画策定委員となっていた市議会議員を、委員からはずすことを主としたものであり、市議会議員からは、これまでの歴史的経緯や最も重要な総合計画策定に市議会議員の意見が反映できないとして、前回4月21日に開催された同委員会で、森井市長に対し同条例案を提案し直すことを求めていた。
◎H290525 小樽市議会 予算特別委員会1 ◎H290525 小樽市議会 予算特別委員会2
その後、森井市長から改めて提案がないことから、今回、自民・公明・共産・民進の4会派による修正案が提案され、可決された。
修正内容として、総合計画は、市長が策定するものではなく、市民、議会及び市による協働により、地方公共団体としての小樽市が策定するものであるとすること。その上で、策定審議会の委員を「民間諸団体から選出された者」から、「公共的団体等から推薦された役職員」に修正するとともに、「市議会議員で議長が推薦する者」を加えることとしている。
民進党・林下孤芳委員は、「森井市長の提案する民間諸団体という表記では公共性について曖昧で、利益団体が参画できる余地があることが危惧される。
また、新幹線新小樽駅周辺まちづくり計画策定会議委員では、森井市長が商工会議所の人選に介入するよう職員に指示をしていた。森井市長の望む人選がされなかったことが原因かどうか分からないが、会議所を委員に参画させなかった。市長が公共団体等の人選に介入し、恣意的な人選を行うことを防ぎ、団体等の自主的な人選を担保するための修正が必要。
さらに、市議会議員の参画は、市民や市と協働してまちづくりを行う責任をもつ者として必要」と、4会派を代表して提案理由を述べた。
そもそも、森井市長が提案した条例案は、行政運営上の単なる参考意見である64年前の行政実例を引っ張り出しただけで、議会での森井市長の説明には深慮が感じられず、単なる議員外しだった感が否めない。これまでの森井市長と市議会、さらに商工会議所や市職員との関わりを顧みると、意見の合わないものを排除する姿勢は、様々な考えを持つ市民間の調整や、議論を尽くすことを求められる自治体のリーダーとしての資質の欠如を露わにしている。
森井市長が就任してから修正案が可決されるのは今回で2度目。1度目は、森井市長の元選挙後援会幹事長代行を参与として雇用した時の報酬を減額した予算修正案。この時は修正案が可決されたにも関わらず、森井市長は報酬を支払い続けている。
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