小樽商科大学(緑)本気プロ2016夏「観光地のユニバーサルデザイン」チームは、小樽を訪れる外国人観光客が、日本のトイレの正しい使い方を理解するためのシール13種類1,470枚を制作した。
チームメンバーは、同大の所侑亮さん(2年)と中国人留学生肖小玲さん(2年)の2人。肖さんも日本のトイレは中国と使い方が違い、日本語ばかりで分かりづらい経験をしていた。小樽市内の観光地で誰もが利用することができる施設となるよう活動を始めた。
現状を把握するために、昨年8月22日・23日に、家族連れ観光客100組(外国人40組・日本人60組)にアンケート調査を実施。その結果、トイレの使い方が分かりにくく困っていることが分かった。
また、小樽運河周辺や堺町通りの店舗40件にもアンケート調査し、何が問題かを聞き、その解決策としてトイレの使用方法を外国語で表示したシールを12種類作り120枚ずつ印刷した。着物姿の日本人が描かれ、イラストとデザインは株式会社オー・プランが制作。
シール1枚はA6サイズの大きさで、「トイレットペーパーは流してください」の文章が、英語・日本語・韓国語・中国語(簡体語・繁体語)の5ヶ国語で表示され、絵を見ただけで理解できるようイラストも描かれている。
「使用後は水を流してください」や「禁煙です」など12バージョンがある。4月から、新製品の温水洗浄便座の操作ボタンの絵記号を統一し、その絵記号を集めて掲載したシールも30枚作った。
シールが完成し、3月20日(月)と25日(土)に、アンケート協力店舗と、堺町通りや三角市場、JR小樽駅、都通り商店街などに、希望するシールを配布した。
「トイレットペーパーは流してください」と「レバーを引くと、水が流れます」のシールを求める店舗が多かった。
肖さんは、「公共トイレの数が少なく場所も分かりづらい。トイレを貸し出す店舗も少ない。このシールを使うことで、マナーも良くなり、トイレを貸し出す店舗も増えてくれればと思う」と、期待を寄せている。
所さんは、「シールが必要な店舗があれば、連絡をいただきたい」と呼び掛けている。
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