迫力ある太鼓の生演奏が楽しめる「小樽和太鼓フェスティバル2017」が、3月26(日)11:00と16:30の2回、小樽市民会館(花園2)大ホールで開かれ、おたる潮太鼓保存会・小樽太鼓衆鼓響・小樽銭函創作太鼓童夢・和太鼓おたる打々っ鼓と、賛助出演した小樽明峰高校太鼓部・山口太鼓流北海若衆太鼓の6団体が出演し、大勢の太鼓ファンを魅了した。
同館が主催し、持ち味を活かした普段見られない様々な太鼓団体のパフォーマンスを間近で楽しむことができ、競演する団体にとっても互いに刺激となり、レベル向上に繋げてもらえればと、2009(平成21)年からスタート。2年毎の開催を続け今年で5回目となった。
市内で活躍する太鼓団体のほかに、江別大麻を拠点に活動する山口太鼓流北海若衆太鼓を招き、第1回目以来の出演となる小樽明峰高校太鼓部と共に賛助出演した。
太鼓の種類や演奏スタイルも様々で、団体の個性を活かしたパフォーマンスを繰り広げ、3時間半にも及ぶ見応えのある演奏会に、昼の部は約900人が楽しんだ。
開幕を飾ったのは、創立23年の和太鼓おたる打々っ鼓で、太鼓演奏のほかに、インドネシアの竹楽器アンクルンやオカリナの音色を響かせ、5曲目の「ウポポ」は、踊りながらの演奏を披露した。
次に、小樽銭函創作太鼓童夢が5曲を演奏。未来の夢が叶うことを願って打つ2曲目の「翔(しょう)」、3曲目の「千里(せんり)」は、北海道と沖縄がひとつになった太鼓の響きを、最後の「美海(りゅらうみ)」は、美しい海を想像しながら創作した曲。すべての曲に想いが込められている。
小樽で初めての演奏会となる、岩手県宮古市を本拠地とする山口太鼓北海道支部「山口太鼓流北海道若衆太鼓」は、”太鼓の音は心の音・太鼓は心で叩くもの”をモットーに、地元江別で活動している。今日は「導(しるべ)」・「あらた」・「鬼太鼓」の3曲を演奏した。
第2部は、幼児や小学生を中心に結成された、おたる潮太鼓保存会若潮隊57名が出演。ステージいっぱいに可愛らしい子ども達が、揃いの半纏姿で太鼓を演奏し、観客から大きな拍手が贈られた。
小樽明峰高校太鼓部は、母親5名で結成した”かあちゃんズ”も加わり、「HARU」や、初代太鼓部部長が作曲した「疾風」など3曲を演奏。メンバーの1人は、「入学式で太鼓の演奏を観て、心打たれて始めた」と話した。
小樽を代表するおたる潮太鼓保存会のハマナス隊と親隊が合同で演奏。直径4尺もあるスーパー大太鼓が登場し、迫力あるバチさばきに感動の輪が広がった。
最後に登場した小樽太鼓衆鼓響。伝統芸能の和太鼓に現代的な要素を取り入れ、目が離せないほど迫力満点なパフォーマンスに、歓声や拍手が贈られていた。
ステージ最後は、出演者団体が集まる合同演奏「山彦」。ステージ上に大勢の太鼓演奏者が集まった。迫力ある太鼓演奏に時間を忘れて楽しみ、会場は終始、熱気に包まれていた。
童夢の小川航稀さんの祖父は、「何度も演奏会に来て観ているが、春から社会人となり最後の演奏会となった。小学3年生から始め、リズムに合わせ、体で覚えている。演奏する姿を観て感動した。とても楽しかった」と満足した様子で会場を後にした。
1度の公演では入りきれないと、今回初めて昼と夜の2回実施された。夜の部は16:30から開演した。
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