雪解けが進み春の足音が聞こえてきた3月13日(月)の未明から、小樽色内3の中央下水終末処理場横の株式会社スギヨ北海道工場の建物前の海面一体が広範囲に渡り凍りつき、幻想的な光景に包まれた。
海面には蓮葉状の氷が見られ、運河をはじめ、観光船乗り場などで、年に数回だけ見られる珍しい現象だ。
3月に入り、ここ数日は気温もプラスになる時間帯が増え、快晴の日が続いていた。12日(日)の日中はプラスの気温で経過し、夕暮れとともに温度が下がり、19:00台にマイナス0.6℃となった。13日(月)6:25にマイナス5.1℃と最低気温を記録。その後、気温は上昇を続け、11:00にはプラス1℃を記録した。
小樽運河周辺の海面が凍るメカニズムや雪氷現象の研究を続ける小樽総合博物館・大鐘卓哉学芸員によると、「この海岸に通じるいくつかの川があり、海水の上に淡水が薄く覆った状態で、2・3月の海水温は12月や1月よりも低いこと。昨日から風もなく放射冷却現象の影響で海面が冷えたことや潮位などから、凍る条件が揃ったために海面が凍った」と、推測した。
10:00前には、一面に覆った氷も解け始めたが、岸壁近くでは蓮葉の形をした氷がゆらゆら揺れていた。
今後、雪解け水が大量に川に流れ、海水温も上昇してきていることから、今シーズンでの海面が凍る現象は終盤を迎えている。
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