小樽市議会(横田久俊議長)平成29年第1回定例会の一般質問が、3月2日(木)13:00から市役所(花園2)本会議場で行われた。
公明党千葉美幸・松田優子、民進党面野大輔・高橋龍、自民党酒井隆行、共産党高野さくら・川畑正美の各議員が、それぞれ質問を行った。◎質問要旨
酒井議員は、2月9日の21:00に行われていた市道住吉線の排雪作業を、森井市長が現場に出向いて作業を中止させたことに関して質問を行った。
これは、業者が協会病院前の中央分離帯の雪山をユンボで崩す作業を行っていたところ、石田博一議員から連絡を受けた森井市長が現場を訪れ、作業方法や安全対策を問い質すとともに、「排雪作業の許可を出した覚えはない」と業者に告げ、作業が中断されたもの。
雪対策本部から指示を受けて作業を行っていた業者が、突然現れた森井市長から許可を出していないと言われ、やむなく作業を止めたものだが、翌日になって、雪対策本部が業者に対して作業を行うようにと誤った指示を出していたことが判明し、担当課長が業者に謝罪をしていたことが分かった。
酒井議員が、内部の連絡ミスにも関わらず、業者が作業を中断することになった責任の所在を質すと、森井市長は、「今回の件に関する私の責任については、市政のトップとして市政全般に責任を負っているので、今回の件に関わらず、責任があると考える」と答えたものの、自らが現場で作業の中止を指示したのではなく、排雪作業が除雪対策本部で打ち合わせた内容かどうか確認を求めた結果、業者が自主的に作業を止めたとの趣旨の発言を繰り返した。
また、同議員は、森井市長の「業者の作業は安全対策に疑問があり危険に思えた」といった趣旨の発言に対し、「雪対策本部の担当課長からは、業者は規定の安全対策を行っていたと聞いており、市長の発言は業者に対し失礼で、名誉棄損になるのではないか?」と質した。
森井市長は、「現場で自分は危険に感じた」といった答弁を繰り返し、「担当課長は、そのように言っていない」といった市側の答弁もあり、休憩して整理をする動議も出されたが否決となり、この問題は予算特別委員会に持ち越すことになった。
この件については、3月1日の質疑及び一般質問で、無所属安斎哲也議員も、「排雪作業を行っていた業者は、安全対策を行っていたと話している」と質疑の中で言及している。
そのほか、1月5日に緑第2大通りの道幅が雪山で狭くなり、バスの運行が出来なくなったことが市民生活に与えた影響についての質問で、森井市長は、「2日間の迂回運転により、約4千人の市民に何らかの不便をかけ、責任は市にある」と答弁した。
面野議員は、森井市長が掲げる泊原発の再稼働反対の公約に関して、経済産業省や原子力規制委員会、北海道などの関係機関に対する働きかけについて質問した。
森井市長は「それらの機関に対して、どのような発信の仕方ができるのか思案している段階。現時点では具体的な行動をするまでに至っていない」と答え、就任からまもなく2年が経過するにも関わらず、未だに何ら積極的な取り組みが為されていないことが分かった。
同党の林下議員も、3月1日の代表質問において「森井市長は選挙で泊原発再稼働反対を唱え、市民から大きな支持を得た。昨年11月に記者発表した北電への要望だが、再稼働反対を要望するのならともかく、数十年あるいは数百年もかかるような廃炉やエネルギー転換を要望するのであれば、国や道に先に申し入れるべきではないか。さらに、その廃炉の要望さえ未だ具体的な動きもなく、新聞各紙やマスコミ報道を利用し、市民受けを狙ったとすれば、極めてその責任は重大だ」と指摘していた。
森井市長は、昨年11月4日に記者会見を行い、北電に対し廃炉に向けた技術の研究や再生エネルギーの活用促進を求める要望書を提出すると発表したが、北電の都合だと言って未だに延期されたままになっている。
◎H290302小樽市議会本会議(一般質問)千葉・面野両議員
◎H290302小樽市議会本会議(一般質問)酒井(隆)・松田・高野各議員
◎H290302小樽市議会本会議(一般質問)高橋(龍)・川畑両議員
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