株式会社ニトリ(似鳥昭雄代表取締役会長)が所有する旧三井銀行小樽支店(色内3)が、2月16日付けで、小樽市指定有形文化財(指定番号第9号)に指定された。
2月20日(月)10:00から、市役所(花園2)2階市長室で、申請者の似鳥会長が出席し、市教育委員会・林秀樹教育長から指定書が交付された。
同建造物は、1926(大正15)年8月に起工し、1927(昭和2)年12月に竣工。関東大震災を教訓に耐震技術を取り入れた、鉄骨鉄筋コンクリート造り地下1階地上3階建て。2002(平成14)年に三井銀行小樽支店としての営業を終了している。
1階は、客溜と営業室の広い吹き抜け・金庫室・書庫があり、2階には、会議室・応接室、地下の保護預庫などは銀行時のままを保ち、外壁には北米産の花崗岩が使用され、アーチ窓を連ねて軒に装飾を施すルネッサンス様式で、歴史的な景観をより印象付けている。
2016(平成28)年、同社が所有者となり、周辺の市指定歴史的建造物・旧高橋倉庫にステンドグラス美術館と旧荒田商会にアール・ヌーヴォーグラス館が先行して、ニトリ小樽芸術村(現小樽芸術村)をオープンさせた。
同社は、同建物の一般公開に向けて、昨年11月に市の文化財指定の申請書を教育委員会に提出。この度、文化財の指定を受けた。その後、申請して特定行政庁が建築審査会の同意を受けることにより、建築基準法の適応除外となる。さらに、国の重要文化財を目指して、現在準備を進めているところだ。
また、先に取得した現ホテルヴィブラントオタル(旧北海道拓殖銀行小樽支店)を似鳥美術館とし、4つの建造物を合わせて、7月の末開催のおたる潮まつり頃に併せ、「小樽芸術村」グランドオープンに向けて、着々と準備を進めている。
似鳥会長は、「大変嬉しい限りです。市民や観光客に公開するための手続きで申請し、小樽の観光の名物として美術館を巡り、観光客にとっても見応えがあると思う。あれだけの建物を閉めたままにするのはもったいない。小樽の歴史的な建造物を、全国の方々に建物そのものを観てもらいたい」と話した。
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