巡視船「えさん」入港!38年ぶりの新造船

 第一管区海上保安本部・小樽海上保安部に配備される最新鋭1,000トン型巡視船「えさん」(佐藤篤志船長)が、11月8日(火)9:40頃、小樽港・色内埠頭に姿を現した。
 今年9月に34年間(昭和57年3月12日~平成28年9月26日)にわたり、警備救難業務や海難救助などで活躍した旧えさんが老朽化のため任務を終え、その後継船となる。旧えさんの乗組員が、引き続き新えさんに乗船。小樽海保での新造船の配備は、38年ぶりとなり期待を集めた。newesan3.jpg
 三菱重工業株式会社下関造船所で建造された「えさん」は、くにがみ型PL12巡視船。総トン数約1,500トン・全長約96.0m・幅約11.5m。旧えさんの680トンに比べて約2倍。25ノット以上に速力もアップした。
 新装備としては、ヘリ甲板の下に多目的室を備え、大規模災害発生時の緊急物資の格納や輸送、支援者の収容などに活用できる。また、火災などの備え放水銃を装備し、ゴムボートも2隻に増やした。
newesan2.jpg 同船は、10月27日(木)に就役し、日本海上で操船訓練をしながら北上。11月5日(土)に函館港に寄港。本日8日に、小樽港へ無事入港した。
 これまでのほろべつ・しれとこ巡視船に加え、新えさんの3隻の巡視船と、巡視艇2隻を配備している。
 10:50から、船内後部飛行甲板で入港式が開かれ、乗員をはじめ関係者35名が出席した。
 佐藤船長から、「最新鋭の装備と性能を最大限に発揮し、乗組員一丸となって、警備や救助をはじめとする業務に勤める」と入港報告があった。
 第一管区海上保安本部長は、「船体の大型化・高速化・性能がアップし、海難救助や災害対応などの能力はさらに向上。性能や能力を最大限に出せるよう、そして、海上の安全・治安の確保に、乗組員の皆さんは、力を合わせて取り組んでもらいたい」と述べた。
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 入港式終了後、佐藤船長は、「最新鋭の巡視船えさんとともに、現場第一線に配備を完了したという喜びと緊張でいっぱい」と今の気持ちを語り、「速力も大幅にアップし、特に、ヘリ甲板と称しているが、ヘリポートを備えていて、海難救助や取締り業務など、ヘリコプターと連携した業務で、これまで以上に海上保安に貢献できると確信している。えさんの装備を最大限に発揮して乗組員一丸となって業務に従事し、小樽の皆さんをはじめ、北海道の皆さんの信頼に応えていきたい」と決意を新たにした。
 なお、11月25日(金)10:00から11:00まで小樽地方合同庁舎2階大会議室で、就役披露式典を開催。同日11:00から12:00まで小樽港第3埠頭で、式典招待者を対象とした船内見学会を実施。27日(日)10:00から12:00まで小樽港色内埠頭で、一般公開を実施する予定。
 えさん就役記念式典等の開催について
 小樽海上保安部