小樽市文化祭が、9月27日から美術市展を皮切りに開幕し、市内各会場で様々な展示が行われている。
10月7日(金)から9日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階研修室で、盆栽展が開かれ、入会1年の初心者からベテランまで19名の19席・46点が展示されている。
盆栽展は今年で54回目を迎えた。毎年800人から1,000人が来場する人気となり、昨年は、開催期間中860人が盆栽を鑑賞した。最近では、外国人観光客にも人気があり、国際大会も開かれている。
市長賞には、前田孝志さんの蝦夷松の作品が選ばれ、2年連続で受賞し「管理が大変」と喜んでいた。前田さんは、盆栽を始めて40年以上となり、この蝦夷松を10年以上前に譲り受け、丹精込めて育てている。
堤美貴子さんは、小品盆栽3点飾りを出展、深山かいどうの細い枝にたわわに実る実に注目が集まった。堤さんは、「テーブルの上にも置ける小さいサイズ。大きな作品に負けないよう醍醐味を出す」と話した。
同展示会を運営する小樽盆栽会は、現在25名の会員。60代後半が多く、最高齢者は87歳。毎月1度集まって講習会を開き、技術や知識の向上を目指し学んでいる。講師は、市内で盆栽店を営む毛利昇さん。
毛利さんに盆栽の鑑賞法を尋ねると、「盆栽の作品から、自然の背景を想像して、山があり風が吹きと想像を膨らませて鑑賞する」と話す。
自らも、真っ赤な実を沢山つけた樹齢100年の「がまずみ」を出展。4月末から始め、この作品展に実を付けるよう計算して育て、絶妙なタイミングで実らせた。実を全部取ってから冬囲いするそうだ。
「盆栽は、まさに生き物で、日々愛情を注いて育てている。皆さん盆栽が好きで、趣味で楽しんでいるが、精神的な健康にも効果がある。一堂に展示された盆栽をこの機会に観ていただきたい」と呼びかけている。
会場には、盆栽愛好家が集まり、作品を鑑賞し、盆栽談義に花を咲かせていた。
なお、表彰式は、9日(日)13:00からを予定している。
平成28年度小樽市文化祭 盆栽展
10月7日(金)〜9日(日)10:00〜17:00(最終日15:00)
市立小樽美術館(色内1)1階研修室