初冠雪の便りが届くようになり冬支度の季節となった。おたる水族館(祝津3)でも、遊園地や浜の屋食堂の冬支度が始まる中、ゴマフアザラシとゼニガタアザラシ29頭の引越しを、10月12日(水)8:00から実施した。
4トントラックの荷台に檻2つを積み込み3往復。10:00には29頭目の最後のアザラシが檻の中に入り、比較的短時間で無事に終わった。
引越しは、海獣公園内のおとなプールの19頭と目が不自由なケアプールの10頭を対象に、同館職員6名が手際良く行動し、ケアプールでは胸まで水に浸かりながら作業を行った。
夏期営業中に飼育展示しているプールの場所は、冬期間は海が度々荒れて、高波にさらわれてしまう危険性があり、海獣公園内にある波の影響を受けない冬期飼育プールに、毎年移動している。
あらかじめ、おとなプールの水を抜き、檻をプールの中に入れ、飼育員が鉄の柵でアザラシを檻の方へ誘導する。おとなしく檻に入るアザラシもいれば、牙をむき出し怒りを顕にするアザラシもいて、かなりの危険が伴う作業となる。檻は340kgの重さで、大きなアザラシを乗せた時には740kgにもなった。
飼育員はこれまでの経験を生かし、手際良く誘導。観念したアザラシ達は、檻ごとクレーンで引き上げられ、トラックに積まれて移動。冬期飼育プールに降ろされ、扉を開けた途端、プールの方へ一目散に脱出し、ゆうゆうと泳いでいた。
無事にアザラシの引越しを終え、同館海獣飼育課・角川雅俊課長は、「アザラシも職員も怪我のないように心がけている。スムーズに終わり、短時間で、若手の職員も頑張ってくれた」と話した。
冬期営業中は海獣公園を閉鎖し、期間限定の冬ならではの海獣公園の魅力を楽しむガイドツアーを実施している。来年3月中旬頃に、再び、夏期飼育プールに戻る予定。
◎おたる水族館HP
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