森井市長の答弁は「事実無根のデマ」! 総務常任委2日目


 森井市長のあやふやで前言を翻す答弁に翻弄され、9月27日(火)から中断していた総務常任委員会は、森井市長の答弁内容を理解できるように、合理的かつ明確な理由を明示した資料の提出を森井市長に求めていた。
 これに対し、森井市長は、委員会の開催を決める理事会への資料提出を拒んでいたため、委員会を開催できないでいた。
 議会と市理事者との調整により、ようやく資料が提出されたが、通常は13:00に始まる委員会は、9月28日(水)16:45に再開することになり、今回も貴重な質疑時間を空費することになった。0928shiryou.jpg
 この日も、前日に引き続き、迫元総務部長が、参考人として招致された。
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 森井市長は、「4月28日に、茶封筒に入った人事案を(元総務部長が)一方的に置いていったので、やむなく受け取ったが、中身は確認していない」と、4月28日に人事案を受け取ったことを強硬に主張した。
 公明党斉藤陽一良議員が、受け取った茶封筒は、その後、家に持ち帰るなど、どのような扱いをしたのかを確認したところ、森井市長は「最初から言っていたことだが、記憶に基づく正確性を欠いている答弁であるので、はっきり間違いのない答弁はできない」と答弁した。
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 斉藤議員が答弁になっていないと再三にわたり指摘したが、森井市長は、同様の答弁を繰り返すだけだった。
 これに対し、委員から「なぜ28日だけははっきり覚えているのか?」。「一方的に置いていったということははっきり断言するのに、どこに置いていったのか、なぜ覚えていないということになるのか?」。「都合の良い記憶だ」といった疑問の声が、次々に上がった。
 さらに森井市長は、「今回の議論の全ては、手帳等の記録に基づき発言している迫元総務部長の発言についても、記憶を辿った答弁であり、それが正確であることを把握できる裏付けのない中で行われてるものだ。私も記憶を辿って答弁しているのだから、資料も含めてこれ以上は思い出せない」と発言をした。
 委員の1人は「裏付けのない話で、人ひとり罪に陥れる発言をしているのか」とあきれていた。また、委員から、「裏付けのない話なら、28日に受け取ったというこれまでの話も取り消したほうが良い」という声が聞かれた。
0928council.jpg また、森井市長は、「発言は記憶を辿った正確であることを把握する裏付けのないものだ」と発言しているにも関わらず、「私の記憶の中では真実だから、分かっている範囲で伝えている」と続けた。
 斉藤議員は、「結局、森井市長は28日に総務部人事案を受け取ったと、口では言いながら、全く、中身の合理性も説得性も感じられないということに尽きる」とした上で、最後に、迫元総務部長に、「森井市長は、市長自身の人事案を、5月21日に職員課長に渡す以前に、総務部長とは対話をしていると発言してるが、迫さんは、そのような人事の内容についての対話をしたか?」と質問した。
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0928hanazo.jpg これに対し迫元総務部長は、「私と市長が人事の内容について打ち合わせをした記憶はない。市長から人事の方針についての指示、個別人事の内容についての指示、それについての協議については行った記憶はない」と答えた。また、「市長は、斉藤議員の答弁の中で、都度、対話をしたと言っているが、都度、対話というと、何回も行っているようだが、こういった認識はない」と答えた。
 斉藤議員は、「これこそ、森井市長の虚偽答弁と考える」とした上で、「私は、これまでの市長とのやり取りを通じて、森井市長が4月28日に総務の人事案を受け取った話は、全く事実無根のデマ発言だと結論付けたいと思う。4月30日以降に渡したと発言した迫さんの発言を全面的に信憑性のあるものと確信するに至った。多々質問したいことも、市長に求めたいこともあるが、いくら質問しても満足に答えない。まともに議員の話を受け取ろうとしない。そのような市長に対して、私は、これ以上、質問もできないので、以上で終わる」と述べて質問を終了した。
 続く新風小樽安斎哲也議員は、「迫元総務部長が手帳や市役所内部のスケジュールを示した上で、4月30日以降に人事案を渡したと言っているが、市長は迫さんが示した以上の証拠が記憶以外にあるのか?」と質問した。
 これに対し、森井市長は、「手帳は証拠と言えないと思う。そういうものは私は持っていない」と答えた。
 安斎議員は、委員会を傍聴していた無所属石田博一議員が 「目撃者を呼べばよいのではないか?」と発言したことに触れ、「石田議員は、公益通報の内容に書かれていたことに関して話していると思うが、目撃されたのは、28日に祝電を入れた封筒を森井ひであき選挙事務所に届けた秘書課職員のことではないのか?」。また「4月27日に貞村英之前副市長が選挙事務所に退任の挨拶に行き、副市長の話もしたということを聞いている」と指摘した。
 目撃者に関しては、8月29日に市が受理した公益通報に、「迫元総務部長が4月28日に、人事案を森井秀明氏に氏の選挙事務所で渡しているのを複数が目撃している」という内容が書かれていた。
 9月12日に、公益通報について報告を受けた森井市長は、「これを聞いて28日に人事案を受け取ったことを改めて思い出した」と答弁しているものの、「人事案をどこで受け取ったのかは覚えていないが、元総務部長と二人きりの時に受け取った」と、この公益通報の内容を否定するような発言をしている。
 総務常任委員会2日目も、森井市長の資料提出の拒否などにより半日を空費する結果となったが、かたや、高島漁港での観光船の許認可の件で、不安を訴えている漁業者とは時間が取れないからすぐには会うことができないと言っている森井市長の自分勝手な姿勢が、今後も問われることになりそうだ。
 あんてつが行く
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